巨大なシャンデリアと豪華な螺旋階段の見える理事長室には部外者を拒む独特な威厳が漂っていた
不信、警戒、訳の分からぬ失望があなたの暦の中で渦巻くが表に出すことなくあなたの暦は完璧な挨拶をしてみせた
ニャーニャーと鳴く猫たちにあなたの暦は和みつつ、コーネリアスに視線を向けた
どこで聞いたか分からない、何を願ったかも分からない
でもある日を境にあなたの暦はある言葉を変に覚えていた
その瞬間だった
理事長室に青白い閃光が走った
あなたの暦が慌てて手を机の下に引っ込めると、その閃光は瞬く間に収まった
事実、理事長室の一部の壁が雷が直撃し無惨に黒焦げになっている
ただハイドとコーネリアスの方は怒ることなく修理云々について考え始めていた
響く銃声と、それによりバラバラと穴の空いた壁を見ながらあなたの暦は次に__を見る
鋭い目で見られても__は意に介さない
壁の瓦礫を掃除するあなたの暦を周囲の人々は化け物でも見るような目で見る
箒と塵取りで黙々と掃除をするあなたの暦に__が耳元で言う
あの時、彼はなんと言った?
ニコリと笑って、あなたの暦は誤魔化した



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!