あなたが正門をくぐったころには夕日が校舎をオレンジ色に染めていた
ため息をつきながら荷物を抱えていると同じクラスのウィジュがいた
あなたが勢いよく言うとウィジュはニコニコしながら頷いた
ウィジュは自転車の後ろを差し出す
ペダルを踏むウィジュの背中に自然と近づく
あなたは辺りを見渡すが見慣れない所だった
そのまま小道を進むと細い橋が見えてきた
下には小さな川が流れ、夕陽が水面にキラキラ反射している
橋の上で止まると、2人の距離はさらに近くなる
その後も小道を進むと、森の匂いがしてきて鳥の声が大きくなる
ウィジュの言葉にあなたは笑った
そして、少し開けた河原に出る
河川敷に自転車を止めて草の上に座り込む
水面に映る夕日が、2人の影を伸ばしていた
川沿いで少し休んでから立ち上がる
ウィジュが自転車に手をかけるとあなたも後ろに乗る
再び出発する頃には辺りは少し暗くなっていた
あなたはウィジュの腰に手をまわしてぎゅっと抱きついた、
信号で止まりウィジュは振り返った
ようやく見慣れた景色が見えてきた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!