静かに笑みを浮かべたまま息を引き取ったあなたに太宰と中原は何も言えず、中原は自分の膝で眠るあなたをみて頬に涙を伝わせた……
なんでなんだよっ!!
おかしいだろ!?なんでこいつがっ!!
やはり……遅かったか……
なんて、背後から聞こえた声に振り向いた2人は目を見開いてその人物を見た……その人物は中原の膝で眠るあなたをの頬をそっと撫でた……
なんで……織田作が…………いるの?
頼まれたんだ……あなたに。
もし、ヨコハマが霧に覆われ、そして霧が晴れたら来てくれって……済まない……写真を……アルバムを届けるのが遅くなって……
…………どうして……織田作が
俺は、あなたに助けられたんだ……
あの時、あなたのおかげで俺は未来を知っていて。そうなるはずだった未来を変えたんだ……なのに……
あいつを……澁澤龍彦を……私の手で殺さないと……
それはダメだ。あなたはそんなこと望んでいない。それに、そいつを殺してもあなたは帰ってこない
うるさい!!織田作にあなたの何がわかるって言うんだ!!それに、帰ってこないことなんてわかってる!!
2人の言い合いをただ黙って聞いていた中原はうるせぇ!!と怒鳴った。その怒鳴り声に2人は口を閉じた……
喧嘩すんじゃねぇよ……
こいつは笑ってる。それでいいじゃねぇかよ……
…………っ……
太宰……あなたはポートマフィアに連れて帰る。全て首領に任せる。それで文句ねぇーな?
ないよ……
いいえ、その必要はありません。あなたは我々……いえ。僕が預かります。と現れたのはフョードル。中原の膝で眠るあなたを見てそっと微笑んでから太宰に視線を向ける。
あなたは私が連れて帰ります。そして、私達の実家で葬儀を行います。葬儀についてはポートマフィアの首領、森鴎外さんに手を回していたみたいなので森さんに頼むとお伝えください。
手前とあなたの関係は聞いてる。だが、そう簡単にコイツを渡す訳には行かねぇ……こいつはポートマフィアの幹部のひとりだ。それになんだ?首領に手を回していたってどういうことだ?
まさか……あなたはこうなることを予想していたと……
えぇ、そうです。
良かれと思い連れてきた太宰くん、良かれと思ってポートマフィアから離した私。どちらも空回りをした結果がこれです……この結果をあなたは予想していて、遺書を書き渡していた……自らの部下に
俺のところにも届いた……
自分がいなくなったら太宰を頼むと。絶対に死なせるなと
馬鹿だ馬鹿だと言ってた割には手前が1番偉いじゃねぇーかよ……
そっとあなたを抱き上げるフョードル。ちらっと中原、太宰、織田を見てからフョードルは目を伏せた……
私は澁澤龍彦を許すことが出来ない。けれど妹は手を出すな。と残していた……だから私は可愛い妹の言葉を飲んで彼のことはあなたが可愛がったトラ達に任せ、くだらない争いを辞めます。
何を言って……
これもどれも“可愛い妹の最後の遺言”ですから……
そう言って、背を向けて歩いていくフョードル。投げ出されたあなたの腕が悪で手を振っているかのように見えた…………
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!