第5話

魔法少女パロのポポポさん(擬人化)
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2026/05/12 13:13 更新
「助けて、なんか王冠被ってる変な生き物が攻撃してくるわ!」
「助けて、ティンクルポポ!!」
その掛け声で、あの魔法少女はやってくる。
「はいはい、来ましたよー」
やる気はなさそうで無表情、ピンクのロングヘアが目を惹く21歳。
決して少女ではない年齢だが、便宜上「魔法少女」と呼ばれているあの女だ。
「コイツを倒せばいいのね?任せなさいな」
彼女はキラキラの形をしたものが頂点についているステッキを取り出し、構える。
「いくわよ」
すると、彼女……ポポポは、魔法であっという間に倒そうとした。
だが。
「待って、ポポポ!あの子は元々僕の友達なんだ!」
ポポポと同じようなピンク髪で、ショートヘアでアホ毛がある。
目はキラキラ輝いており、元気そうな印象を与える。
彼はポポポの(削除済み)だ。
名前はカービィ。
「カービィは、アイツを倒すなって言うの?」
「そうしたら、私の魔法少女としての地位がガクンと落ちるわ」
「ううん、それでも!」
「お願い!なんとか、倒さずに元に戻れる方法を見つけて!」
ぼくのことを何もわかってないな。彼女はそう心から感じた。
魔法少女が、敵を倒さずに撤退したらどうする?戦ってすらないくせに?
きっと、いや絶対、ぼくの生きる意味魔法少女は終焉を迎えるだろう。
「カービィ、話しかけてこないで!」
「あ……!」
彼女は、敵の元へ走り出す。
みんなの魔法少女のままでいたいから。本当の情けないぼくを晒したくないから。
「覚悟しなさい」
彼女は、ステッキを天高く掲げる。
彼女が呪文を唱えようとした、そのとき。
「ダメだよ、ポポポ!」
カービィが、彼女の元へ駆け寄ってきた。
「やめて、このままだと被害が出る!」
彼女は抵抗した。
「うるさい!本当の魔法少女は……!」
「なんなのよ、もう姿を見せないで!」
彼女が言い放つ。
「じゃあ、ポポポはなんで魔法少女になったの⁈」
「……わかんない」
ぼくが13歳だった頃、魔法少女になった。それだけは覚えているのだが、詳しい経緯は覚えていない。
使い魔とかがいるわけでもない。だが、気付いたらなっていたとは考えにくい。
「嘘だよ!君は……!」
「本物の、『人助けをする』魔法少女を見て、魔法少女になったんでしょ!」
「人、助け……?」
そうだ。
13歳のあの日。
テレビで、魔法少女のアニメがやっていた。
そこでは、敵を倒したり、時には敵と和解したりする健気な少女が描かれていた。
ぼくはカービィとは違って、表には立てない。
だからこそ、ひっそりと魔法少女として活躍してみたくなったのだ。
まあ、今となっては何故かめちゃくちゃ有名になってしまったのだが。
「そうだ、あの人は……敵と和解、してた」
「そうでしょ⁈多分あの子は、頭についてる王冠を壊せば元に戻ると思う!」
「わ、わかった」
魔法少女を目指したきっかけを忘れてしまっては、魔法少女失格かな。
だから、これで終わらせる。年齢も年齢だし。
「喰らいなさい!」
彼女は、特大の魔法を放つ。
アイツの被っている、王冠めがけて。
すると。
王冠が、割れた。
「ありがとう、ポポポ!おかげであの子も……」
全身で喜ぶカービィを見た彼女は、ステッキをカービィに手渡した。
「もう、ぼくには魔法少女でいられる資格がないから」
「……え?」
カービィが、困惑する。
「ううん、思い出してくれたから。まだ、君は生きる意味を持って魔法少女でいられるから」
「……そっか……」
不思議と、涙が出てやまない。
「ありがとう、ありがとうね……」
「じゃあ、僕はあの子の元へ行ってくる」
「うん。……あ、あっちで何かあったみたい」
「本当?……あ、おばあちゃんが重そうな荷物持ってるね」
おばあちゃんの荷物を持ってあげるなんて、ベタがすぎる。
だけど、ベタでも助けないといけないから。
敵を倒すだけが、魔法少女じゃないからね。

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