第16話

#15
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2023/07/13 11:00 更新








どうやらきりやんの手術は上手くいったらしい




手術を受けると聞いてから数日後



看護師さんから伝えられた



今はリハビリを頑張ってるんだって




シャークん
まーじーで、これヤダ



そう駄々をこねているのはシャケ



義手を使うのが難しいらしい



それを聞いて俺は苦笑し



スマイル あーあ、 とでも言っている




看護師さん
シャークんさん〜?
義手の時間ですよ?
シャークん
うわ、
nakamu
おいwうわってw
看護師さん
はーい行きますよー^^
シャークん
スゥ はぁぁぁぁぁぁぁ




シャケはこれでも勝手ぐらいクソデカため息を残し



看護師に連れられてった



スマイル
あーあ、w
nakamu
連れてかれたw




ふと、


スマイルの方へ向く


初めて会った時と変わらない


真っ白な肌


弱そうで細い身体


でも初めて会った時より


顔色が悪いし


頬も痩けてる




スマイル
....?




何故だろうか


"あのこと"を思い出した




nakamu
スマイルってさ
やけに心臓の病気に詳しかったけど...
やっぱ本から知ったの?




そう。


俺が初めてスマイルと会って病気のことを


お互い、喋っていた時


nakamuはなんで入院してるの?


という問いに「馬鹿な心臓のせい」


と答えたら詳しく聞かれて


「動脈管開存症か?単心室症とかか?」


とやけに詳しく言っていて...







俺は、その時のことを思い出していた


スマイル
いや、俺の弟が心臓系の病気で
死んでっから...ちょっと知ってただけ



スマイルは悲しそうに微笑んだ


俺は

nakamu
.....そっか



としか言えなかった























少し暗い雰囲気にしてしまったが


1つ聞いて欲しいことを思い出した


誰にも言わず


俺だけで完結しようと思っていたが


俺は意を決して話した






nakamu
俺さ....心臓の手術、、
受けようか迷っててさ.....
スマイル
んー、いいじゃん
nakamu
でも、治るんじゃなくて...
ただの延命治療だし....
それに、、それに、、、、




きんときは....


と言おうとしたのに


急に苦しくなって


目に水の膜が貼ったように視界が揺らいだ




スマイル
きんときのこと?



察してくれたのか


言葉の詰まった俺はこくりと頷いた



スマイル
もしきんときなら...
いいじゃん!受けなよ!!
って言うと思うけど
nakamu
でもさぁ....
きりやん
俺は受けた方がいいと思うけど
nakamu
きりやん?!?!



ワンテンポ遅れてスマイルも驚いた


そりゃそうだ


まだリハビリ中だし


手術終わって1週間も2週間もたった訳じゃない


そんな彼がいるのだ


きりやんは見慣れた車椅子を乗って


こっちに来た


きりやん
いやーちょっと皆と会えないとさ
リハビリ萎えちゃうから
許可もらってきたんよねw
nakamu
そー...なんだ....



なんか軽い口調で結構なことを言うから


少し戸惑ってしまった


にしても理由、萎えちゃうからって....



きりやん
とーもーかーくー
きりやん
俺は手術するべきだと思う
まぁリスクとかうんたらかんたらは
知らんよ?
けど、やっぱするべきよ
スマイル
ほら



でも、


と心の中で強く否定してくる自分がいる


それは罪悪感


小さい時から一緒にいたきんときが


先に逝っちゃったのに


俺はのうのうと生きていていいのだろうか


なんで同じ心臓系の病なのに


俺は手術の手札があって


きんときにはないのだろう


きんときのほうが


生きてる価値があるんじゃないか?


そうやって、頭の中でぐるぐるする


きりやん
手術できるのにやらずに死ぬとか
逆にきんときに迷惑じゃね?
スマイル
それに、俺に聞いてきたってことは
手術しろって言って欲しいからだろ?
自分で決めたら罪悪感に飲まれるから
「俺らが言ったから」って逃げるために



確かにそうだった


生きたくないなんて生きてても意味がないなんて


思いたくないから強がってた


大人になれない事実が悲しくて


なんで俺なんだろうって


こんな沢山人がいるのに


なんで俺が病気になったんだろうって



きりやん
俺だったら、
俺だったらね?手術受けるよ
だってまだ生きたいし



俺は強くなったと思ってた


大人になれない事実を理解してるつもりだった


どうせ死ぬから


って強がって


傷つくのを避けていた



スマイル
選択肢があるだけましだろ
俺にはない



それだけ言われてもまだ葛藤していた


手術しようがどうせ死ぬ


きっと働くことはできない


ただ大人になれるだけ


スマイル
まぁでも悩めばいいんじゃね?
俺だって急に
寿命のばす手術できるけど、する?
って聞かれたら
多分答え出す前に寿命無くなるぞ
きりやん
んーまぁ俺もきっかけが無かったら
手術受けてないからなぁ



大人になったとして


寿命が伸びたとして


俺は何ができるんだろう



nakamu
うん。ありがと
やっぱ受けよっかな
まだやりたい事あるし
きりやん
やりたい事?
nakamu
そう。やりたい事
今思いついたんだけどね
スマイル
なに?気になる
nakamu
んー?秘密
きりやん
え"〜気になるw




俺が手術を受けて


成功して大人になって幸せに暮らしてても


きっと、許してくれる


あのきんときなら


あのぶるーくなら


ここの皆なら


むしろ喜んでくれる


失敗して死んじゃっても


きんとき達のところに行くだけだから


それはそれでいいかって


そう思った


だから決心が着いた


決めることができた


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