直side
真依はしばらくの間、俺の腕の中で泣いた。
今まで溜め込んできた感情を、吐き出すように。
彼女の慟哭する姿が目に映る度に、
と思い、後悔が頭の中をドタドタと駆け巡る。
しかし、もう既に俺は茨の道に足を踏み入れてしまっている。
今更戻ることなんて出来やしない。
俺は無言で、彼女を抱きしめる事しかできなかった。
数分ぐらい経っただろうか。
泣き腫らした顔の真依がこちらを見て、
まるで、それ以外の言葉が見つからなかったかのように、それだけ言って、静かに立ち去っていった。
俺は彼女の背中を目に焼き付けて、ようやく輸送機へと乗り込んだ。
今回俺が担当するのは、輸送機の背面にある銃座だ。
万が一、空を飛ぶ魔物や生物人間に遭遇した場合、この機関銃で撃退するために設置された。
おざなりの銃と言っても差し支えないだろう。
なんせ、そのくらいボロいのだから。
襲撃されないことを祈るしかない。
飛行機に乗ること五分、何事もなく進んでいた。
特に目立った事も起こらない。
このままのペースで行けば、あと十分程度で到着するだろう。
更に数分経った頃、不意に輸送機が高度を下げ始めた。
着陸するようだ。
座って待機しろ、というアナウンスが機内に流れる。
輸送機はタイヤを出して、着陸態勢に入る。
キィッ
タイヤが地面と擦れる音と同時に、大きな揺れが機内を揺るがす。
輸送機はそのまま速度を下げ、数十秒した後には、完全に停止した。
俺たちは急いで簡単な身支度をして、機体の外に出る。
今俺たちは、根絶部隊本部から程近い広場に集まっている。
本部からこの広場は死角にあるため、容易には気づかれない。
俺たちは慎重な足取りで、本部へと向かい始めた。
ー正門前ー
正門の前には守備兵が二人いた。
それも重装備の。
善一が小声で言った刹那、空から小さくも猛々しい轟音が響く。
爆撃機だ。
守備兵は全く動じず、ただ銃を持って立っている。
直後、
ドォォォン
爆音と共に、本部の一部が崩れる。
守備兵はそれでも動じなかったが、建物で警報が鳴り出すと、急いで戻り始めた。
善一の掛け声で、俺たちは一斉に走り出した。
俺は抜刀し、真っ先にあの守備兵二人を襲った。
俺は二人まとめて、首を刀で斬った。
血は流れず、体が崩れていく。
俺はそう思いながら、建物内へと入っていった。
??? side
そうかそうか、もう来ていたのか。
なら、“あいつ”を投入するしかないな。
もうすぐで完結かなぁ……知らんけど。
さぁ、この物語、どうなるでしょうね。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。