第13話

君が居なくちゃ居場所なんてないんだよ
146
2025/12/09 09:00 更新

















prrr prrr



シャークん
もしもし
お母さん
シャークん
お母さん
あなたの下の名前ちゃんが死んで悲しいのはわかるけど、そろそろしっかりしなきゃダメよ
シャークん
分かってるって
分かってない
シャークん
今日学校行ったし
お母さん
来年は大学受験なんだから
お母さん
塾も休んでないで行きなさいちゃんと
シャークん
うん
お母さん
じゃあ忙しいから切るね






















先生お母さんに電話したのかな







































自分と同じような研究者になることしか望んでない両親



俺を慰めようとする先生、友達






























誰も分からない





分かってはくれない










































あなたの下の名前のいない学校なんか何も頭に入らない


塾も一緒























大好きでよくやってたゲームも、あなたの下の名前が居なきゃ面白くない

































一緒に走り回った浜辺も、海も、あなたの下の名前が死んでから色褪せて灰色がかって見える





















舌は味を感知しなくなったし、それどころか運が悪いと体が食べものを受け付けないし





喉は最近うまく動かなくて声が出ないことがあるし





寝不足と幻聴と泣き疲れと後悔でぐしゃぐしゃになった頭は芯がズキズキと痛い





シャークん
はぁっ、…っ、げほっ、ひゅっ、か、


17になるまで毎秒ちゃんと分かってたはずの息の仕方




あなたの下の名前が居なきゃ、それさえ分からない




































あなたの下の名前のいないこの世界を体が拒絶してる
































































戻ってきてよ




あなたの下の名前が居なくちゃ、俺が居られる場所がないよ


















































読もう、手紙遺書










プリ小説オーディオドラマ