第4話

番外編 1回目の人狼ゲーム 1日目
428
2018/12/30 07:51
白百合 イミナ
何作るの?

と、イミナが私の顔を覗き込んできた。
春野 スズ
カレー、かな…?
白百合 イミナ
ふーん。




トントントン、と包丁を動かす音だけがキッチンに響く。






白百合 イミナ
………………





長い沈黙。









春野 スズ
(気まずい…)


数分後、私はなんとかカレーを作り終えた。

上手くできてるか心配だけど…

今は夕方の6時。

きっとみんなもお腹空いてるだろうから、リビングに
持っていくことにした。









❲リビング❳








春野 スズ
よいしょ!
カレーの鍋をテーブルに置くと、リビングのドアが開いた。
松江 コモモ
あ!カレーだー!
松江 コモモ
これから食べるの?
春野 スズ
あ、はい…
春野 スズ
みんなで食べようと思って。
松江 コモモ
なら、私も盛り付け手伝うよ!
春野 スズ
ありがとうございます。

数分後…




広尾 ケンスケ
カレーの匂いだー!
北條 ライチ
いい匂い…
池田 サキ
お腹すいたー
何人かがリビングに来て、テーブルの周りに集まった。
夜神 マシロ
これ、コモモさんが作ったの?
松江 コモモ
ううん、スズちゃん。
夜神 マシロ
そーなんだ!


ここにいるのは…6人。


あとの3人はどこにいるんだろう…?



盛り付け終えると、みんなでイスに座った。
全員
いただきます!

みんな威勢よく、カレーを頬張っていく。
春野 スズ
(おいしいかな…)



私は不安になった。


なんせ、他人に自分の作った食べ物を出すなんて初めての
ことだ。
緊張の面持ちでみんなの反応を待っていると、

1人、声が上がった。









北條 ライチ
うーん、なんというか…
.














北條 ライチ
独特な味だね。
春野 スズ
え、独特!?
松江 コモモ
スズちゃん、このカレーに
何入れた…?
春野 スズ
えっとたしか、隠し味に
コーヒーを…
広尾 ケンスケ
コ、コーヒー!?

にこやかだったケンスケの表情が少し引きつった。
春野 スズ
もしかして、まずかったですか…?
.













池田 サキ
ううん!めっちゃ美味しい!!
夜神 マシロ
なんていうか〜…
味が深いよね!




予想外の反応に、私は少し頬が緩んだ。








松江 コモモ
さ、この美味しいカレーを
全部食べちゃいましょ!
広尾 ケンスケ
はーい♪








ふふ、なんて楽しい時間なんだろう。
































でも、こんな時間もすぐに終わってしまう。











私が、人を殺さないといけないから。





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