第245話

雄英高校体育祭③
1,366
2023/12/08 14:34


山田ひざし
山田ひざし
Rady start!!

そういうと両者共に飛び出した



出水洸汰
出水洸汰
(…相手の個性が分からない今)
出水洸汰
出水洸汰
(飛び出すのは危険すぎる)
十六夜心美
十六夜心美
ぁ……
出水洸汰
出水洸汰
雲水うんすいっ!!


洸汰がそう言うと頭上から雲のように水が移動し


十六夜さんに向かって鋭く突っ込んだ


しかし___


十六夜心美
十六夜心美
歪力わいりょく



その一言で水は十六夜さんの触れた空間によって


紙のように平べったくなった
出水洸汰
出水洸汰
はっ…?
出水洸汰
出水洸汰
(確かに…俺今水をあいつにぶつけた)
出水洸汰
出水洸汰
(それなのに効かないってことは)
出水洸汰
出水洸汰
(対策練ってきてるな…)



その後も 何度も技を繰り出しても全て



紙にされてしまった



山田ひざし
山田ひざし
<おいおいおい!!出水どうした!>
山田ひざし
山田ひざし
<個性が効なくて
へぼくれてんのか!!?>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<そんな言い方ないですよ、
マイク先生>
物間寧人
物間寧人
<やはり俺の生徒の方が
すごいんだよッ!!!>
物間寧人
物間寧人
<分かるかい!!?この気持ち>
物間寧人
物間寧人
<僕の生徒___十六夜心美の方が
強いってことが今わかったんだよ!!>



出水洸汰
出水洸汰
はっ……

俺が今ここで負けたら先生に恥をかかせることになる


それにインターンにだって繋がる


でも……俺の個性が効かなかった


だから……もう____





今年のヒーロー科はダメだな
リバティーが持ったから
どうかなーとは期待してたんだけどな
”ヒーロー科”なの普通科に
負けるとか情けねえな


……もう、もうダメだ…


あの日と 林間合宿のあの日から俺は___




出水洸汰
出水洸汰
(____何も変われてない……)
出水洸汰
出水洸汰
降さ____


そう、俺が落ちこぼれ諦めたときだった


一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<「降参」だなんて単語を
 簡単に出すなッ!!!>
出水洸汰
出水洸汰
……!!



そう俺に言い、会場にいるヒーローを


見渡しながらこう言った



一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<”ヒーロー科”だから 
”ヒーロー科”なのに>



〈ヒーロー科に入るなら
 無個性は論外だってッ!!!〉



一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<そんな大人の勝手な偏見によって
子供が本気を出せなくて>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<ヒーロー科負けて、ブーイングして>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<その子がヒーローを
目指すのを辞めた>


〈だからヴィラン連合に入ったッ!!〉
〈高専も追い出されてッ〉



一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<そしたらその子の夢を
夢の人物が破壊する>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<そんなの大人の勝手だ>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<ブーイングするのは構わない>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<けど決着着くか見てからにしろ>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<大体シラフでそんな言葉が
出てくるなら>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<ヒーロー辞めちまえ>


そう言い切ると先生はこちらを覗いてきて



一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<自分の最大をやりきれ>
一ノ瀬(なまえ)
一ノ瀬あなた
<降参はそれからでも遅くないし
大体私がそれを認めない>



そう言ってマイクのスイッチを切った



先生 ありがとうございます



今やるべき事は




出水洸汰
出水洸汰
後悔せずにやりきる……



俺は呼吸を整えてもう一度十六夜に近寄った




出水洸汰
出水洸汰
(今度こそ  絶対に)



決着を着けてやるっ!!!





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