二度寝から覚めたのは、
行く時間の15分前とかやった。
急いで準備を済ませると、
わたしたちは、
それぞれ仕事に向かった。
しゅんに合わせてでたから、
少し、早く着いてしまった。
「あれ、早いね?」
あなた「すみません、早く着いちゃいました、」
「ううん。じゃあメイクしちゃおっか。」
あなた「はいっ」
あんなに寝たのに、
また眠たくなってきた、
「眠い?笑」
あなた「眠いです、笑」
「今日顔色いいね。ちょっと休めた?」
あなた「昨日撮影終わって、」
「そっか!お疲れ様。長かったね笑」
あなた「長かったです、ほんまに、」
撮影期間、
毎日のように顔色がどうこう言われてたのに、
いま鏡に映っている自分の顔は、
随分と幸せそう。
それにらメイクさんの言う通り、
どことなく顔色がいいというか、血色がいいというか。
表情すら、柔らかい。
…しゅん、恐るべしやな、
「髪結ぶね」
あなた「はいっ」
髪が後ろでまとめられ、
隠れていた首筋が露わになる。
そこには、見慣れない赤い痕。
…これ、キスマーク?
「あれ、…そっかぁ、だから幸せそうなんだ笑」
あなた「っ、// 隠れますか、?」
「うん。そんなに大きくないし、色もそこまでだから綺麗に消せるよ。随分優しく付けたんだね笑」
あなた「気づいてなかったです、、笑」
「彼氏?だよね、ちゃんと。」
あなた「もちろん、…好きでもない人とはできないです、」
「真面目だなぁ、、というか純粋なのかな?笑 …ちゃんと大事にされる?大丈夫?騙されてない?」
あなた「ないですよ笑 わたしにはもったいないくらい、いい子何で。すごく、大事にしてもらってます、」
「こっちの世界の人?」
あなた「…まあ、はい、」
「えー、誰だろ。何きっかけ?」
あなた「それ言ったらだいぶ人絞られちゃうんですよ、笑」
「そっか笑 でも、よかった。幸せになってね。」
あなた「なんかもう結婚するみたいじゃないですか、笑」
「幸せそうな顔してると嬉しくて、笑 死にそうな顔してるとこめちゃくちゃ見てきたから、」
あなた「死にそうでした、?」
「死にそうだった笑」
アイドル時代から、
ずっとお世話になってるメイクさん。
ほんまによく気にかけてくださって、
ほんまに、ありがたい。
「結婚式呼んでね笑」
あなた「いつになるかな、笑」
…もしも、
ずっとしゅんと付き合えたとして、
結婚って、
どういうタイミングでするんやろ。
でも、
しゅんと一緒にいれるなら、
わたしはいつまでも待てる気がする。
…会いたいな、
早く夜になってほしい。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。