第2話

第1話 
141
2025/07/12 14:07 更新


放課後の美術室。
誰もいない教室の中、私のスケッチブックには――黒い触手に包まれた骸骨が描かれていた。



あなた
(メアたや……はぁ……かっこよ……)


彼の名は、ナイトメア・サンズ。
AU界きっての“ヴィラン”であり、“闇の帝王”。
けれど私にとっては、英雄そのものだった。




彼がいたから、ヒーローが存在する。
彼が“闇”を選んだからこそ、光が映える。
その存在自体が、世界の対比を美しく保っている――



あなたは筆を握りながら
あなた
「メア様が闇に堕ちたのは、自分を証明したかったから。
“悪夢”なんて名を持って生まれて、ネガティブのガーディアンなんて役割を押し付けられて、誰にも認められなかった」


住人に虐げられ、金のリンゴを守れると証明しようと手を伸ばした。
でも、金のリンゴは黒に変わり、怒り狂った住人たちに命を狙われた。

そのとき彼は、最後の選択として黒のリンゴを食べた。
そして――闇に堕ちた。



あなた
「それでも生きた。立ち上がった。
過去を失っても、なお誰より強く、静かに、気高く……」


強くて、イケメンで、大人で、孤独で、哀しくて、尊くて、
存在そのものが“メア様”であること、“最も邪悪なサンズ”なんて言われてるけど、
彼は、闇を背負って立ち続ける英雄なんだよ。

そんな彼を、私は――



あなた
「……好きなんだよね。全部。誰が何と言おうと、尊い“推し”なんだ……」((ボソ
─その瞬間、空間が歪んだ。


ピキィィ……ッ!!

空間が軋む音がして、床が崩れた。
まるで絵の具を流したように現実がぐにゃりと溶けて、
私の身体は、宙へと吸い込まれていった。


あなた
「え、えええ!?!?!?
何コレ!?推しの世界に転生!?!?異世界転移とか本当にあるやつ!?!?!?
そこで私の意識は途絶えた

気がついた時、私は金色の空の下で、草の上に倒れていた。

そして――
ドリーム
「……君、大丈夫?」
あなた
(ドリたやああああ!!!!!!!
メアたやの弟ぉぉぉおおお!!!尊いぃぃ!!!)
ドリームの目が、まっすぐに私を見てくる。

読まれてる。絶対心、読まれてる。
ドリーム
「“メアたや”…?。
君、兄さんのことを知ってるの?」
あなた
「ちちち違……くはないけど違う……いや違わないけど……!?!」
そこへ、茶色のスカーフが風にひるがえり、色彩が弾けたように現れたスケルトン。
インク
おぉー!?!?まじで人間!?!?うわ、どこから来たの!!
あっ……ごめん、何の話だっけ?……ま、いっか!!」
黄色いシャツ、サスペンダー、青いパーカーを腰に巻き、チーター柄スニーカー、背中には大きな筆。
目は瞬きのたびに形も色も変わる。

これが――Ink。




そしてさらに、元気いっぱいのちびスケルトンが駆け寄ってきた。
ベリー
「むぇ!?!?大丈夫なのだ!?!?落ちてきたのだ!?
タコス食べて元気出すのだー!!」
あなた
べりたや……天使……最高……ありがとう……
なんだかふと口をついて出た言葉
あなた
「……メア様に、会いたい……
その言葉に、ドリームの表情が曇る。
ドリーム
「兄さんは……そんな風に普通の人は呼ばない。
君は何者なんだい?」
インク
「“メア様”って誰!?ねぇ!ねぇ!!“推し”って何!?“尊い”って!?!?!?!?」
ベリー
「その推し?はタコスなのか!?!?タコスなのか!?!?」
あなた
「違うの!!“推し”っていうのは命をかけても守りたい存在で、
“尊い”っていうのは、もう、存在してるだけで感情が爆発する状態で!!!」
そのとき、空が裂けた。

黒い触手が空を覆い、強烈な“闇”が現れる。

そして、彼が、姿を現した。
ナイトメア
「“メア様”?……くだらん。誰が、俺をそんな風に呼んだ?」
あなた
(メアたやああああああああああ!!!!!!
存在してくれてありがとうううううう!!!!!!)
その姿は、恐ろしくも美しい。
闇の王にして、英雄。
そして、私の“推し"






【続く】
巳琴
夢主を愛されコメディにしたよ☆
たのしんでくれたら嬉しいです〜

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