元カレに、別れ話をされたあの日は、
久しぶりの定時退勤で、一緒に過ごせるもんだ…
と、勘違いしていた。
何の為だろう。
あの時、私にも、それが何の為か分からなかった。
がちゃんっ
いくらなんでも、ひどい。
…って、そう思ったのだけは、
今でも明確に覚えている。
声を押し殺して泣いた。
2人だったからよかったこの家は、
1人じゃ寂しくてたまらなかった。
リビングへ繋がる廊下で、
スーツを着たまま泣いたのは、初めてだった。
そうしているうちに、居てもいられなくなって、
ふわっちに電話を掛けた。
元々そこまで仲良くなる様な関係じゃなかった。
そんな筈の彼に甘えたのも、これが初めてだった。
すぐに彼が来て、彼の話を話していると、
驚かれる事が沢山あった。
彼のお陰で、彼奴がヤバい奴って事にも気づけた。
彼は友達として、多分これからも、
私のサポーターなんだなって、
薄々この時から思っていた。
さっきはふわっちが来るからって泣くの辞めた。
私、強がりすぎでしょ。情けない。元カレと一緒。
なんか、本当に、彼が本来なら存在しないはずの、
自分のお兄ちゃんみたいに見えて、
変な感じもしたけど…、
この時ふわっちに言われたこの一言に、
そうなれる様にこれから生きていこうと思えた。
明日からも、仕事頑張ろうって、そう思えた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。