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第2話

はっぴーすからびあ 下
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2021/08/02 16:21 更新
 いっそ。
 死んでしまえば楽だったのだろうか。
 死ねるチャンスはいくらでも……それこそ、頼んでもいないのにたくさんあったのに。

 死ななかった。
 死ねなかった。

 死にたいと願うには、背負うものが多すぎて。
 生きたいと望むほど、愛されてはいないから。

 どうしようもない現状維持で、きっと遅かれ早かれ壊れていたのだ。こんなものは、ただの嘘は、アルアジームでないカリムなんて幻想は。存在することを許されないのだから。

× × ×

「──この雨はっ」

 血相を変えたジャミルの様子に、アズールがいち早く事態に気づく。

「しかし、こんな広範囲の豪雨、カリムさんの力では……」
「オーバーブロットだよ!! くそ、どこにいるんだ!!」

 スマホで連絡を取ろうとするが一向に繋がらない。

「アズール。後で対価ならいくらでも払うから……っ……?」


 雨、とは。
 何かを洗い流すものである。

 汚れだったり、涙だったり、あるいは。
 記憶、だったり。
「これで良いんだ。みんなには幸せになってほしいからな!」

 太陽のようだと言われた笑顔は健在で、しかし姿は黒く塗りつぶされている。
 この世に存在するのかもあやふやな、不思議な存在になって。

 誰からも忘れられた存在になって。


 カリム・アルアジームという存在は。
 最初からいなかったことになる。

 都合の悪い記憶は改竄され差し替えられ、帳尻が合わせられる。


 ジャミルがいないと日常生活を送るのも覚束ない、明るく能天気な太陽を演じてきた誰かさんは、静かに笑って、その場所を後にした。






「何を……しようと、してたんだ?」

 ぽつり呟いた。
 忘れた。
 何かとてつもなく大事な半身を忘れてしまった。

「ジャミルさん? ほら、雨がやみますよ。綺麗な虹です」
「あぁ」


fin
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後書き

あれ?
ジャミカリってか二人喋ってすらいないんだけど…
まあ気持ちジャミカリで書きました。
アズールとフロイド出したんでどうせならジェイドも出せば良かった。

原作のツイステのカリムとは違う、全部が妄想カリムくんのオバブロ妄想でした。

ありがとうございました。

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