あなたの下の名前side
なんてこったい………
それを自覚したのはたった今、学校からの帰り道だ。
昔から凄い力は使えてると思った。だけどそれ以前に……
作品が……せめて平和ルートがいい……
マシな死に方はできないと思うか、そう思いなが
ら家に帰った。
最近見つけた秘密基地に行こうと廃墟に入ったら、いろんなところがボロボロで、人が二人倒れていた。
いやいやいや、まさかね、そんなこと……
うつ伏せだった為、仰向けにしてみると、驚愕の事実が判明した。
さ、さささささ最強コンビ!?!?なんで!?
そう思い焦っていると、奥から爆発音が聞こえた。
なにこれ……パンピーにも分かる、これは……一級、下手したら特級だぞ!?
あなたの一人称が呪霊に向かってそう言った瞬間、呪霊がフッと消えた。いや、消えたというより、〝変化した〟。「呪霊」という物質が「炭素」に変わったということだ。その証拠に、呪霊がいた場所にはダイヤモンドがある。
あなたの一人称はダイヤを拾い、パキッと割った。
なんて頭おかしい独り言を言った後、倒れている最強コンビのもとへ行った。
それにしても、さっきの呪霊そんなに強くなかったけどな。さっきは一級って言ったけど、準一級だろこれ。こんなの最強コンビにとっては余裕なはず……なのにこんなに怪我してるって、何事????
そーいえば、近くに補助監督らしき人いたっけな。その人達に任せよっと。
と、いうわけで。
返事をする前に走って去った。生憎、あまり巻き込まれたくはないんでね!
え、ちょ待って?つまり、あの時出会ったのは特級でも一級でも準一級でもなくて二級……最強コンビは二級にやられた、ってこと!?!?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!