第9話

眠れない夜は…優side
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2023/08/23 10:37 更新
ゲホッ…
あぁ、しんど。
静かな部屋でぼそりと呟く。

絶賛風邪の真っ最中だ。
食欲も無く、買っておいたスポーツドリンクでしのいでいた。
風邪薬を買いに行く気力もなければ、起き上がるのすら辛い。
テレビを見る気にもなれず、ごろりと寝返りを打った。

時刻は13:00を過ぎたあたり。
もう一眠りしようと毛布に潜り込んだ。

その時、チャイムが鳴る。
こんな時に誰だよ、ったく
よろよろと起き上がり、玄関へ向かう。
少しイラついてドアを開けると、佐藤さんが立っていた。
……え?
なんで?
あれ、仕事は?
太一
風邪引いたって聞いて、外回りの後帰ってきた。
大丈夫?
ん、まぁ。
とりあえず上がってください。
佐藤さんを家の中に招き入れる。
風邪移しちゃうかもな、なんてチラリと考えたけど、会えたのが嬉しくてそれは飲み込んだ。
太一
食欲、ある?
ご飯食べた?
いや、なんか適当にスポーツドリンク飲んでました。
太一
やっぱり!
卵雑炊で良かったら作るよ?
あと風邪薬とゼリーと、冷えピタも買ってきた!
そう言いながらキッチンへ入っていく。
そっと後ろから近づく。
ありがとう、佐藤さん。
そう言って、キッチンに立つ佐藤さんに背中からぎゅっと抱き着いた。
太一
こ、こら、寝てなさい!
はーい。
スマホを弄りつつ、ベッドでゴロゴロする。
キッチンから聞こえてくる音に、ひとりじゃないことを実感して、安心したのか眠気に襲われる。





太一
小林くん、出来たよ…
あれ、寝ちゃった…
小林くんの静かな寝息を聞いて、ベッドの側に座る。
熱があるからかうっすらとかいている汗をタオルで拭いて、冷えピタを貼った。
冷たかったみたいで、少し身じろぎしたけど、起きることは無かった。

すやすやと寝息を立てる小林くんの寝顔を見つめる。
少し幼くて、可愛らしい。
なのに…
エッチしてる時はあんなに男らしくて、大人っぽくなるんだ。

やばい、想像したら…
太一
んっ…
俺は立ち上がりかけた自分のモノをズボンの上からそっと押さえた。

なんでこんな時に…
風邪で寝込んでる彼氏を見て欲情するとか、俺最低だろ。

あぁでも…
抑えられない。

荒くなってきた息を隠すように手で覆い、もう片方の手で自分のモノをさすった。
もう隠せないほどに立ち上がったそれは、下着を濡らしてしまっていた。
太一
はぁ…っん、んん…っ
止めなきゃ、小林くん起きちゃう。
それでも止まらない手に焦りを感じたその時。
ふふっ
バッと顔を上げると、小林くんが片肘を着いて頭を支えながらこちらを見ていた。

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