翌日。
あなたの下の名前「おはよ〜」
眠い目を擦りながら教室に入る。
莉々「あ!あなた!」
莉々は同じ高校のおともだち。いつも仲良くしてくれる。
莉々「今日はきたんやね!」
あなたの下の名前「ひと段落ついたからね〜」
莉々「お疲れ様!」
高い位置で結んであるポニーテールが左右に揺れている。莉々は嬉しいことがあるとすぐに飛び跳ねる。ま、そこが可愛いんだけどねっ!
あたりを見回すと歌川くんは来てるのに菊地原くんは来ていないのが分かる。
私は歌川くんの近くの席まで寄った。
あなたの下の名前「歌川くん、菊地原くんは?」
読んでいた本から目線をあげてこちらを向く。
歌川「熱だって。疲れが出ちゃったんじゃない?」
菊地原くんって体弱かったっけ?
帰りにお見舞いでも行こうかな
放課後
莉々「あなた!寄り道して帰らない?」
あなたの下の名前「ごめん!ちょっとよるところできちゃって...!」
莉々「そっか!またね!」
私は手を振り返し、教室を出た。
・・・
歌川「...あなた!」
校門から出るところで後ろから呼び止められた。
あなたの下の名前「わっ!なに??」
歌川「菊地原のところに行くんだろ?
それだったら、コンビニとか寄ってコーンスープ買って行ってやってくれないか?」
あなたの下の名前「コーンスープ?」
歌川「そう、あいつそれすきだからさ。ま、あとで俺もお見舞い行くよ。」
わたしは了解と返し、学校をあとにした。
それから、インスタントのコーンスープを買い菊池原くんの家へ向かった。
場所は三上さんに教えてもらった。
少し緊張する。
私はピンポンを押す。
家の中でピーンポーンとなってる音が聞こえる。
そして、すぐにドアが開いた。
菊地原「...はい...ってなんだあなたか」
冷えピタをおでこに貼った菊地原くんが出てきた。
あなたの下の名前「お見舞いに来ました!大丈夫?」
菊地原くんはため息をついた。
菊地原「大丈夫じゃないから休んでんでしょ」
まあ、そりゃそうか。
顔もいつもより赤く見える。
すると、菊地原くんはふらっと壁に倒れかけた。
あなたの下の名前「うわ、ほんとに大丈夫そうじゃないじゃん。
ちょっと、お邪魔するね。」
そういい、私は菊地原くんを支えながら、リビングらしき部屋に連れて行き、ソファに座らせた。
あなたの下の名前「薬は飲んだの?」
菊地原「どれ飲めばいいかわからなかったから飲んでない」
テーブルに目をやると、薬が散乱している。
あなたの下の名前「調べるからちょっと待ってて」
ポケットからスマートフォンを出し、調べ始めた。
というか、どんだけ薬の種類あるの。
熱が出てるってことは解熱剤だよね?
それとも、風邪薬?
同時に飲んでもいいのかな。
はあ、全く詳しくないから分からない!
菊地原「...ねえ」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!