第44話

終焉話 愛している。愛さなければ、
27
2025/05/23 11:00 更新
ああ。



私、本当に死んじゃうんだ。

段々と君の顔が霞んで見えてくるよ。

愛した人を見れなくなっちゃうのは、嫌だな。

でも不可抗力だし、それに2人の選択だ。

今更後悔なんてないと思ったのにな。

やっぱり、怖い。



いざ行動に移すと、孤独と痛みに襲われて、早くこの地獄から抜け出したいのに、体が思う様に動かない。




死ぬのが"怖い"を乗り越えた人たちは、最期どんな気持ちだったんだろうな。

苦しまずに逝ったのか。

苦しんで逝ったのか。

これは、どっちも正解だと思う。



痛みすらも忘れるような死に方なのか



例えば、パワハラを受けていて苦しいが溢れ落ちた時に限界を迎え、なんの鬱憤も晴らさずに亡くなったのか。



私の場合は後者だが、鬱憤はしっかり晴らした。



だからこそ、何も残らないし、いらない。

バグだらけの世界でここまで生きたんだ、褒めてよ。

何回も絶望に打ちのめされて。

善という名の鞭で叩かれ続けて。

何回憂いたのだろう、何回雫を流したのだろう。

もしも環境が違えば、こんなことにはならなかったのかな.....?

親も友達も優しくて、みんな良い人で。

幸せになるために生まれてきたとかいうけど。

私が問おう。

なぜ自殺が加速しているんだ?

私含め、最近の若い人たちの死因はなんだ?

紛れもない、自殺なんだよ。

抱え込むなとか話してとか、綺麗事ばかり。

それが最初からできないから苦しんでるんだよ。

誰にも迷惑かけたくないからわざわざ自分を絞めるんだよ。

それでも私の全てを知ってまで生きろっていうの?

家族に愛されなかったことがあるか?

いじめを受けたことはあるか?

苦しんでから言えよ。

言葉の重みを知れよ。



私の汚い愚痴は、これで終わり。

なんか久しぶりにすっきりしたよ。

今まで自分の思いを話せれるようになったの最近だし。

この成長は秀司のお陰だね。

本当の私を曝け出せて良かったよ。

穢れていた私を、救ってくれたこと、本当にありがとう。

"この世界におやすみなさい"を共にする人が君で良かった。

私は、君を愛している。
痛い、怖い。

こんなに苦しいのか、死というものは。

2人で心中するって決めて、それを行動に移した。

覚悟はできてたはず、なのになんで。

震えが止まらない。涙が溢れ出る。

顔がびちゃびちゃになっちゃってるのに、拭うことはできない。

だって、体が動かないから。





迷いなんて、無駄だ。



なのに今、迷っているんだ。



俺が弱いせいで、弱いせいで、


不謹慎な妄想が止まらなくなっちゃうよ。



やめてくれよ、自信をプレゼントしてくれよ。



永眠をゴールにさせてくれよ。



こんな中途半端な気持ちで、彼女の隣に立ちたくないよ。

































ああ、ダメだ。




僕は、この世界に期待をしてしまっている。



もしも、楓を愛してなければ



少しでもズレが起きていれば。



僕は、違う未来に進んでいたのだろうか。



楓が嫌いになったわけじゃない。



空想、IFの世界不謹慎な妄想をしてしまう。



生存本能の成れの果て。



僕の我儘、


もっと生きたい。一生を捧げたかった。





もし環境が違えば、僕たちはずっと幸せだったのにな。














もし、













































"作り笑顔の君を愛さなければ"、僕は嫌な妄想をせず、生きる事だってできたのに。



そもそもこんな事を考えなければいいだけの話。



それが出来ないから。吐露した思いを紡いだんだよ。









僕は、愚かだ。


"作り笑顔の君を愛して幸せだった"


さっきは愛さなければとか言ったけど。



僕は、楓と最期まで一緒にいれて、幸せなんだ。




これだけは迷わない。神にも誓える。




だからこそ、愛さなければなんて言葉を、真っ直ぐ否定したい。


楓との思い出が、全て無駄になるみたいじゃん。



そんな薄情なことは出来ないよ。




楓、口にはしないけど、迷ってごめん。



僕は、後悔が残りそうだ。



でも君といた日々は後悔してない。




本当に楽しかったし、最高の青春を送れたと思ってる。




生きる事以外は、もう大丈夫。




迷子になっても、君となら安心だよ。






















さあ、懺悔の時間だよ。







一緒に、地獄へ赴こう。





僕たちの悪足掻きを、反省しにいこう。



























※終焉話は物語の結末じゃないよ。

本当の結末は、どうなるんだろうね。

次回が最終話です。お楽しみに。

プリ小説オーディオドラマ