振り向くと、そこには私にいつもの優しい
笑顔を向ける悟が立っていた。
そう言いながら私に近づき抱きしめられ
安心感からか、私は自然と涙が出てしまった。
そう言い終わると、悟からゾワッと
殺気が伝わってきた。
そう言うと持っていた武器で悟に
飛びかかったが、悟は涼しい顔で
無下限を使って攻撃を止めた。
そう言っている途中に次の瞬間、呪詛師の
手と足が突然捻り潰された。
そう言いながら私の頬を優しく撫でて
くれていたけど、無意識に身体が震えてしまう。
そう言いかけると悟が撫でていた手で
私の目を覆い被さった。
その瞬間、急激に意識が遠のいたと同時に
最後は呪詛師の断末魔が聞こえた気がした。
しばらくボーッとしていたものの、
すぐさま何かの香ばしい匂いで目が覚めた。
匂いにつられて歩き出した途端に
違和感を抱き、慌てて外の様子を見た。
一気に頭が真っ白になった。
そして昨日の記憶を遡ってみたが
曖昧すぎて覚えていなかった。
昨日の記憶からすると呪詛師の可能性は
考えにくい。というか可能性あったら
とっくに私は殺されている。とすると__
…やっぱり悟の家だったか……。
パクリ
まさか料理まで完璧とは…。
もう私が悟に勝てるもんと言えば
お酒ぐらいしかないな。
ん?あ、あれ?悟の動きが急に止まっ__
クルッと振り向いた悟の顔は
笑顔だけど目が笑っていなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!