第15話

#14
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2026/02/20 07:15 更新





あなたに案内され、カウンター前の椅子に腰掛ける。

あなたは乱雑に置かれている酒を数本取り出し、シェイカーに入れた。

シェイカーを振るあなたの姿はとても華麗であのだらしなさとはかけ離れていた。


ut
いつ見ても見惚れるわ、あなたのバーテン姿
あなた
そりゃどうも。ほい出来た



そう言ってグラスに注がれた酒が俺の前に置かれた。

ミントの香りが鼻を掠める。


あなた
グラスホッパー。甘めだけど苦手か?
ci
いや、



ひと口飲んでみると確かに甘い。

いえばチョコミントの様な味だ。

後味がミントでスッキリしている。


あなた
トントンはマンハッタンね。鬱はカリモーチョ
tn
ん、んま
ut
すげぇ違和感あるけど美味いわ
あなた
私が作ってんだから不味い訳ねぇだろ



あなたはシェイカーを洗い終えた後煙草を咥え、ディーラーの元に向かって行く。

そして懐から何かを取り出しディーラーに渡していた。


ディーラー
ちょっと多くないですか!?
あなた
あんたもうすぐガキ産まれんだろ?祝い金だよ。足りない分これで買え。余ったら嫁さんにやれ



渡していたのは金だ。

金に執着してそうなのにあんな簡単に上げるんや。


ut
優しいやろあいつ。グルッペンから貰ったギャラはほとんど人にあげるんや。ああいう優しいとこまじで好き



そう言って大先生はうっとりした目であなたを見つめて酒を飲み干した。

あいつ、ほんま不思議な女やな。

まあ悪い女じゃないのは分かった。

でも負けたのはまだ根に持ってるし、クソ程悔しい。

あんな余裕そうに笑って、

思い出すとイラつくわ。

それを打ち消すように目の前の酒を飲み干した。


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