確かにこの子が近づいてきたとき、腕からビリビリと電流が流れてきた。
彼が勇者であることは間違いないのだろう。
彼が勇者になってくれるというのは喜ばしいことだし、何度か会話を交わしたのち長月さんの元まで連れて行った。
長月さんは笑顔で彼を受け止めながら、「未成年が多い」と苦言を呈していた。
確かに、私たちの20歳より上の年齢の人に出会っていない。
少し、気になるところだ。
長月さんに半ば強制的につれて行かされ、若女将さんの元へと向かった。
彼女はすがすがしい笑顔で私の方を見て微笑んだ。
それだけ告げられた。
着替えは既に済ませていたし、みんなで駐車場に向かった。
...車の番号くらいは控えておくべきだった。
何も言えなかった。
息をのむほどの迫力で、私たちに弁解の余地は残されていなかった。
ウラはコミュニケーション能力が高かった。
びっくりしてしまうほど強く、杏樹さんのあの圧に怯まなかったのを誉めてあげたいレベルだ


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。