(詩葉side)
私の必死の呼び掛けに神楽が、唸り、眼を覚ます
その瞳は微かに濡れ、何処か遠くを見ていた
伸ばされた手が、私の頬を撫でる
なんだろう、それこそ神楽から眼を離せなかった
離した瞬間、消えてしまいそうで、何故か怖くなった
背中を走る神経に常に警鐘が走っているみたいだ
まだ起きたてで頭が回っていないのだろうか
フワフワとしている神楽は、少し哀しそうで
私はてっきり一緒かと思ってたのに、違った訳だもんね
唸っている神楽を見ていたらなんか微笑ましくなってきた
頭の中に響いた声に返答を返すと苦笑が返って来た
結局、ボクは何がしたかったんだろうな
しゃんとした空気が、その場に満ちる
夏の匂いが、鼻を刺す
白い光が世界を灼いた
灼いた光は、世界を包んだ
その神は、ただ淋しかった
だから攫った
でも、その他の方法もあったのだ
しかし、その方法が思いつかなかったのだ
あぁ、これにて一見落着
そう思った
でも、これで終わりじゃない
だって、まだ最後の一幕が残っている
救わないと、いけないのだから
【To Be Continued】
初投稿)2026 4/28(火)22:41












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!