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第36話

第参拾壱章
3
2026/04/28 13:42 更新
(詩葉side)
巳羽瀬 詩葉
神楽!
神楽
……ぅ
私の必死の呼び掛けに神楽が、唸り、眼を覚ます
その瞳は微かに濡れ、何処か遠くを見ていた
巳羽瀬 詩葉
神楽……?
神楽
しず、は……
伸ばされた手が、私の頬を撫でる
なんだろう、それこそ神楽から眼を離せなかった
離した瞬間、消えてしまいそうで、何故か怖くなった
背中を走る神経に常に警鐘が走っているみたいだ
神楽
………
巳羽瀬 詩葉
かぐ、ら?
神楽
んー……?
まだ起きたてで頭が回っていないのだろうか
フワフワとしている神楽は、少し哀しそうで
巳羽瀬 詩葉
(……夢の中で、何かあったのかな)
私はてっきり一緒かと思ってたのに、違った訳だもんね
巳羽瀬 詩葉
大丈夫?
神楽
んー……
唸っている神楽を見ていたらなんか微笑ましくなってきた
巳羽瀬 琴葉
神楽様にそんな事を言えるのは貴女くらいじゃない?
巳羽瀬 詩葉
え? そう?
頭の中に響いた声に返答を返すと苦笑が返って来た
巳羽瀬 琴葉
兎に角、神楽様も帰って来たから禊祓が出来るわ
巳羽瀬 琴葉
神楽様の準備が出来次第、すぐに始めましょう
巳羽瀬 詩葉
分かった
結局、ボクは何がしたかったんだろうな
神楽
……うん、始められるよ
巳羽瀬 詩葉
じゃあ、始めようか
しゃんとした空気が、その場に満ちる
夏の匂いが、鼻を刺す
巳羽瀬 琴葉
───始めて頂戴
巳羽瀬 詩葉
〈篝火や・宙を天翔けて語り部よ〉
神楽
〈秒針刻みし無垢なら時計と幼子や・燃やせ燻らせ溶かし尽くせ〉
巳羽瀬 詩葉
〈大いなる力よ・神を粛清する力を我が腕に〉
神楽
〈四季を調伏する者よ・時を超え死を超えよ〉
巳羽瀬 琴葉
(……うん、良い感じね)
巳羽瀬 詩葉
〈四季桜よ〉
神楽
〈遍く声よ〉
巳羽瀬 詩葉
〈───咲き誇れ〉
神楽
〈───咲き狂え〉
巳羽瀬 琴葉
……〈四季を調伏する者よ・遍く全てに咲き乱れ・無垢なる幼子嘆き堕つ〉
巳羽瀬 琴葉
〈四季桜調伏ノ上・天翔双晶・急急如律令〉
巳羽瀬 詩葉
〈四季黎明・祈祷邂逅・急急如律令〉
神楽
〈百花繚乱・急急如律令〉
尾上葉月
……!
尾上葉月
これは……
白千ノ記神
白千ノ導ノ鍵……我の力で対象を強制浄化する技
白千ノ記神
ふふ、やりおったな……巳羽瀬詩葉
白千ノ記神
いや……この場合は巳羽瀬琴葉、か?
巳羽瀬 琴葉
………ふふ、凄いね。詩葉は
巳羽瀬 琴葉
……それに、術式も成功した
巳羽瀬 琴葉
あぁ、本当に凄いなぁ
巳羽瀬霊人
……この雰囲気
巳羽瀬霊人
もしかして……神楽?
巳羽瀬霊人
……凄いな、神楽は
巳羽瀬霊人
……僕も、負けてられなくなっちゃったなぁ
白い光が世界を灼いた
灼いた光は、世界を包んだ
その神は、ただ淋しかった
だから攫った
でも、その他の方法もあったのだ
しかし、その方法が思いつかなかったのだ
あぁ、これにて一見落着
そう思った
でも、これで終わりじゃない
だって、まだ最後の一幕が残っている
救わないと、いけないのだから
【To Be Continued】
初投稿)2026 4/28(火)22:41

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