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第1話

第一章
38
2022/08/16 12:14
 

今川佑月
今川佑月
(あいつもいいな、あいつもいいな)
 
今川佑月
今川佑月

そう思いながらスマホを眺める。
羨望、嫉妬、尊敬、この中では羨望、嫉妬が多いだろう。
俺はもともと自己肯定感が低い方の人間で、自分より皆が絶対に優れていると思っている。
なぜなら俺はなにをやってもうまく行かず、勉強も運動も恋愛も友達関係も人望もすべて人よりも劣っているからだ。
俺は、何かずば抜けた才能を持ったやつが羨ましかった。嫉妬していた。妬ましかった。
でも、何かをしていないと自己嫌悪に溺れてしまいそうになるから社会的に成功している人達を見て羨んでいた。

俺だって本当は才能が欲しかった。人に認められたかった。あいつらの上に行きたかった。
でももう無理なんだ。
俺は昔から大した努力をしてこなかった。もしかしたら才能は持っていたかもしれないがもうそのチャンスは逃してしまった。もうどうしようもない。俺はもう、才能を開花させたやつを羨ましく思うことしかできないのだ。
自己嫌悪に浸りつつ、もしも自分が才能を持っていたら、社会的に恵まれていたらと妄想していた。
ピンポーン
今川佑月
今川佑月
(ああ、インターホンが鳴った。めんどいけど、行くか。)
今川佑月
今川佑月
はーい、今行きます。
                                  俺は部屋のドアを開けた。
                                         すると…。
宵宮明来
宵宮明来
文部科学省人間ソウゾウ局妄想実現課 宵宮 明来(よいみや あかり)です!
今川佑月
今川佑月
(おお…。)
あなた

すいません。元の小説の第一章が短いのでこっちもだいぶ短いです
まあ、二章はまだ長いんで怒んないでください。

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