安室透side
夕方、来るお客さんが少なくなってきた頃グラスを拭いているとカランカランとベルが鳴った
ドアの方に顔を向けると、昨日ぶりの真っ黒な人と昨日とは別の人がいた
2人を席に案内してお水とメニューを渡して厨房に戻り、2人の会話を聞いていた
携帯の通知が鳴り、あなたさんがスマホを見るなり席を立った
カランカランとベルを鳴らし、少し急いだ様子で外に出て行った
彼女と彼の関係を聞くのは今しかないと思い、まずは彼に話しかけることにした
拍子抜けした様な声で聞き返してきた
これ以上の詮索を防ぐためか、話を逸らしてきた
...家に帰ったらって、四季あなたとこの蛍って男は一緒に住んでいるのか、?
と食い気味に答えられた
その事を思い出したのか、顔が柔らかくなっていった
そう照れくさそうに言う蛍さんに、作り終えたサンドウィッチとカフェラテをカウンターに出した
カランカランと音がして扉の方に顔を向けると
ネクタイを緩めてシャツを捲ったあなたさんが居た
席に座ったあなたさんにさっき蛍さんが頼んだアイスコーヒーを前に差し出した
悔しそうに納得しながら、アイスコーヒーをストローで吸った
そう手を合わせて、サンドウィッチを食べる彼に育ちの良さを感じた
少しゆっくりとした空間が流れていると突然、2人が飲んでいたアイスコーヒーとカフェオレを吹き出した
そう2人揃って言うと同じように俯いて、小さく何か言ってるのが聞こえた
そんな話を少しして、あなたさん達は帰ってしまった
...蛍という男性が名字を名乗らなかったのも、職業を曖昧にしたのも気になる
それにあなたさん達が吹き出した時、僕にはなにかに驚いていたように見えた..













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。