喫茶店で会うようになって1カ月。
僕たちの会話の息はとても合うようになってきた。
でも、僕は君の初歩的なことを知らない。
何色が好きなの?どんなものが好きなの?
僕にはわからない。
僕のことを好きだと言ってくれるあなたの下の名前は、こんなにもウジウジしている僕を知っても好きだと言ってくれるのだろうか。
この1カ月間に生まれた楽曲は、すべて彼女との会話の中から生まれた。あなたの下の名前からの言葉はもう会えないと言われているように感じてしまった。
君が僕の中の一部であるみたいに、僕は君の中の一部で居たいと思う。
僕が好きだっていうのは、もう少しだけ側に居たいからなんだよ。僕があなたの下の名前に好きだっていうのはもう、僕の一部になってるんだよ。
そんなこと、君は知らない。
柄にもなく、泣きそうだ。
少しづつでいい。
焦らないでいい、また来年も会える。
なら、それまで恋とは違う愛という種を育てよう。
また次に会う時まで、やるべきことをやろう。
君と会えなくなるまであと一回。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。