ak side
これは、
ちぐちゃんが事務所に来る数時間前のこと。
俺とぷーのすけの前に置かれたのは、
昨日送った写真を画面に写したまぜちの携帯。
この件についての相談のため、
今日は早めに事務所に来るよう伝えておいた。
あっととけちちが来て、
最後にまぜちという順だったのだが…
来た瞬間これだ。
相当混乱したんだろう。
それに、来るのは最後だったとしても
全員予定時刻より早く来てくれた。
むしろ早すぎるくらい。
まぜちが座ったところで、
仕切り直して本題に入る。
その声で、全員スマホを取り出す。
既に開いていたまぜちは、
的確に話すぷーのすけを見て
どうやら落ち着きを取り戻したらしく。
ぷーのすけの言葉に、
真剣に耳を傾けている様子だった。
昨日散々見たはずの、自殺計画書。
何度も何度も目を通した。
現実か疑って、夢であれと願って。
でも、書いてある文字は変わらない。
持ち主がちぐちゃんであることもまた。
あの日、あの席には俺ら3人しか座らなかった。
座る前は、あんなノート落ちてなかった。
見たくもないけれど
ちぐちゃんを救うために必要だから。
そう言い聞かせ、スマホへ目を向ける。
自殺日、×月⚪︎日。
自殺方法、首吊り。
" 縄の購入"、" 部屋の片付け "
の文字の隣にチェックマークがつけてある。
もうその2つは済んでいるんだろう。
遺書作成とアカウント削除は済んでないみたい。
少し間が空いて、ぷーのすけが話し出す。
「 ないのかよ 」と口を尖らせるまぜち。
それを見てむっとするぷーのすけ。
ピリピリしすぎて居心地悪い…
意見が揃った俺らが、
一斉にぷーのすけを見上げると
急に声を大きくして、そう主張する。
ちぐちゃんを理解しているからこそ、
こういった分析ができるんだろう。
どこにも否定できるところがない。
強いて言えば、
自殺をしようと考えたことがないから
そこまで深く理解が進まないことくらい。
自殺計画阻止に向けて。
この話し合いは、
ちぐちゃんが来る直前まで続いた。
NEXT .












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。