前の話
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いつもの日々。
Xを投稿して、配信して、同期とバカ騒ぎして。
こんな日々が大好き。
長編ストーリーの最終話を投稿し、いよいよやる事が無くなった。
そういった矢先に、すぐ近くで何かが破裂するような大きな音が聞こえた。
そうは言っても自分には関係無さそうだ。
_そう思い、私はまたパソコンに向かう.
新しいストーリー編でも始めるかな、と考えつき、Wordを起動させ、キーボードに手を滑らせる。
お、割と執筆進むな。今日は調子が良いのかも、などと調子に乗りつつ、私は上機嫌のまま、思うままに言葉を連ねる。
とは言いつつも、やはり人間というものは恐怖体験は忘れられないものだ。
キーボードを打つたび、ついさっき鳴り響いた轟音が気になってやまない。
そう思って外に出てしまったのが運の尽きみたいです。
外に出た後私は怪しい拳銃を持った人物を見かけました。
嗚呼、先刻の音はこれだったか、と納得しながら私はポケットの中に入っているスマートフォンで警察を呼ぼうと110、と押そうとしました。
しかし通話ボタンを押す前に、怪しい拳銃を持った男、それとも女性でしょうか?に取り抑えられてしまったのです。
そうですね、話が続かなそうなのでこの方は『X』と名付けておくことにしましょう.
どうやら嘘の脅しでは無いようです、額に拳銃を突きつけられているんですから、ここで暴れてしまえばきっと私はあっという間にお陀仏でしょう。
本能的に理解し、私はなすすべなくXについていきます。
ひとしきり歩いた後、疲れ切った私が案内されたのは暗い牢獄のような場所。
当分ここにいることになるのでしょうね、後で掃除しておかないと。
きっとこの方は本当は良い方なのでしょう、礼を言ったらちゃんと返してくれました。
住む部屋は与えられましたが、私いったいこれからどうなるんでしょうね、?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!