千冬…?
私と繋がれた手を緩めた。
でも繋がれたままで。
バスに乗ってからも、家に帰るまでも手は繋がれたままで。
一言も千冬は喋らなかった。
私も何も言えなかった。
…
あれ、返事がない。
スマホを見ると、メールが届いていた。
あ、ほんとだ。
新婚旅行って書いてる。
今日、遊んだりして全然スマホ見てなかったからきづかなかった。
素っ気ない。
私の後ろに千冬がいて、そのまま2階に一緒に上がった。
廊下を歩き、千冬の部屋を通り自分の部屋に行こうとしたら、
右腕を捕まれ、そのまま千冬の部屋に連れ込まれてしまった。
バランスを崩しながらも何とか転ばずに済んだ。
ドアも閉まってて暗くて、なんかいけないことしてるみたい。
って、そうじゃなくて。
静かな部屋に私の声が響いた。
千冬の顔が赤いのがわかった。
また、涙が出てきた。
何回泣けばいいの?
でも、これは幸せな涙。
困ったように私を見た。
顔、真っ赤っか。
私はお願いと目で訴えかけた。
私は静かに目を閉じた。
そしたら数秒後に私の頬に千冬の冷たい手が触れた。
千冬の顔が近づいてきてるのが分かって、そのまま優しく私の口に触れた。
暖かくて、柔らかい唇が私に触れた。
りんごあめから
最終話に近づいてきてます!
最後までよろしくお願いします!













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!