第21話

ラスボス
232
2023/07/10 23:56 更新
今日は遊園地に行く日。私達は慌ただしく準備をしている。
あなた
待って……君達、写真写るの?
ななもり。
ななもり。
ん?なになに?
私はスマホを出して目の前のなーくんを撮ってみるがやっぱり写ってない。悪霊だから仕方ないか。
あなた
るぅとくん!さとみくん!一緒に遊園地行こうよ!
ころん
ころん
やめときなよ。ホントに殺されるよ
ジェル
ジェル
せやで。ホンマにアイツら怖いねん
あなた
えぇー私は仲良くしたいんだけどなー
あなた
それに、思い出作りって大事だと思う。私を抜きにして考えると、六人でこうやって遊ぶ思い出を作れるって良いことだと思う
彼らは生前、思う存分に遊べなかった。だからこそ、今は死んでいても幸せな思い出を作ってほしい。
莉犬
莉犬
確かにいいかもね!思い出作り!
ななもり。
ななもり。
うんうん!
ななもり。
ななもり。
るぅちゃん達もどう??
大声でなーくんが言ってもやっぱり反応がない。
ななもり。
ななもり。
やっぱり……諦めて行くか
あなた
うん……そうだね……
私達は諦めて玄関に向かおうとすると、るぅとくんが行方を阻んだ。
あなた
うわっ!?るぅとくん!?
るぅと
るぅと
なんなんですか、その態度
あなた
あっ、ごめんなさい……
ななもり。
ななもり。
るぅちゃん、あんまりあなたを怖がらせないで!
ころん
ころん
ところで、何で来たの?るぅとくん。僕達と遊園地に行きたくなった?
るぅと
るぅと
まぁ……もう少し様子を見てから殺そうと思って
ジェル
ジェル
さすがるぅちゃん!腹黒やねー!
るぅと
るぅと
ジェルくん、殴りますよ
ジェル
ジェル
すみません……
あなた
じゃあ、るぅとくんも思い出作りしよう!これからいっぱい色んなところに出かけようね!
莉犬
莉犬
わーい!
ころん
ころん
次は富士山が見たいなー
あなた
なんてレベルの高いことを……
ななもり。
ななもり。
まぁーまぁー
ななもり。
ななもり。
えっと、やっぱりさとみくんは来ない感じ?
るぅと
るぅと
最近僕でも話が出来てないんです
ななもり。
ななもり。
えっ!?
あなた
るぅとくん相手でもそれって……
るぅと
るぅと
でも、あなたならさとみくんも説き伏せそうな気がします
あなた
えっ?
私ならさとみくんを説き伏せること出来る?

それをあのるぅとくんに言われたら謎に説得力があるが、やっぱりさとみくんと会うのは怖い。一目見た瞬間に殺されそう。
そんな時、後ろから誰かに腕を掴まれた。
あなた
あっ、あなたは……
さとみ
さとみ
君があなたさん?
あなた
そ、そうだけど……
ななもり。
ななもり。
さ、さとみくん!?
私は息が荒くなってしまうくらい緊張する。そんな私を見てさとみくんは満面の笑みを浮かべていた。
さとみ
さとみ
いつも見てたよ。俺達のことを心配してくれてありがとう
あなた
えっ、いえ……
想像していた態度とは全く違う態度で更に怖くなって息を飲む。
さとみ
さとみ
あなたさんって可愛いよね。俺がなーくんから奪っちゃおうかな
ななもり。
ななもり。
さ、さとみくん……?
さとみくんは私に笑顔を向けながら右手で首を締めてきた。
あなた
うっ……
力が強い。苦しい。死にそう。
ななもり。
ななもり。
さとちゃん!
ジェル
ジェル
さとちゃん!
ころん
ころん
さとみくん!
莉犬
莉犬
やめてあげてよ!
痛い痛い痛い苦しい苦しい。死ってこんなに苦しいの?

いや、違う。彼らが体験した死はこんなものじゃないはずだ。もっともっと苦しくて絶望的なはずだ。

こんなのでへこたれたらダメだ……。
その時、目の前が真っ暗になり、何かが斬れる音がした。

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