今日は遊園地に行く日。私達は慌ただしく準備をしている。
私はスマホを出して目の前のなーくんを撮ってみるがやっぱり写ってない。悪霊だから仕方ないか。
彼らは生前、思う存分に遊べなかった。だからこそ、今は死んでいても幸せな思い出を作ってほしい。
大声でなーくんが言ってもやっぱり反応がない。
私達は諦めて玄関に向かおうとすると、るぅとくんが行方を阻んだ。
私ならさとみくんを説き伏せること出来る?
それをあのるぅとくんに言われたら謎に説得力があるが、やっぱりさとみくんと会うのは怖い。一目見た瞬間に殺されそう。
そんな時、後ろから誰かに腕を掴まれた。
私は息が荒くなってしまうくらい緊張する。そんな私を見てさとみくんは満面の笑みを浮かべていた。
想像していた態度とは全く違う態度で更に怖くなって息を飲む。
さとみくんは私に笑顔を向けながら右手で首を締めてきた。
力が強い。苦しい。死にそう。
痛い痛い痛い苦しい苦しい。死ってこんなに苦しいの?
いや、違う。彼らが体験した死はこんなものじゃないはずだ。もっともっと苦しくて絶望的なはずだ。
こんなのでへこたれたらダメだ……。
その時、目の前が真っ暗になり、何かが斬れる音がした。





















![私の推しは兄でした。 [🎲]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/037042d526cefdcdc29e9f176daaec1f06cdd850/cover/01J8SVY8BZ4ZV5NSXS9C7T0Q7J_resized_240x340.jpg)




編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!