[じゃあ、16:00まで自由行動で。16:00までにはここに戻って来いよー]

高校2年生の修学旅行2日目。
自由行動の時間になった。
祥生と一緒に回る約束をしていたので、祥生の方へ向かう。

瑠「祥生」
祥「あ、瑠姫くん！」
瑠「行こっか」

俺は中学の時から祥生のことが好きだ。
友達としてではなく、恋愛対象として。

等の祥生は好きな人がいないどころか、
『好き』ということがよく分からないらしい。

祥「瑠姫くん、あれ食べよー」
瑠「うん」

恋愛以外には好奇心旺盛で、本当に無邪気で可愛い。

祥「これ思ったよりしょっぱいな笑」
瑠「なんか飲み物買ってくるわ」
祥「いいよ、俺が行くよ」
瑠「大丈夫、祥生はここにいて」
祥「じゃあ、頼みまーす」

5分ほど歩いたところにあった自動販売機で
コーラを2本買い、祥生のところへ戻ると、

女「可愛いね、君。何年生ー？」
祥「高2です」
女「へ〜修学旅行？」
祥「そうっす」 
女「1人？うちらと一緒に回らなーい？」
祥「あーえっと……」

祥生が知らない女性に囲まれている。

祥「友達待ってるんで、」
女「いいじゃん、そんなの。うちらの一緒に行こ？ね？」
祥「いや……えっと、」

考えるより先に動いていた。

瑠「こいつ、俺のなんだけど」
祥「瑠姫くん、」

女「うわ〜イケメンなお友達だ！」
女「君も一緒に回ろうよー？」

瑠「そういうの興味ないんで。」
瑠「行くぞ」
祥「あっ、ちょっと、！」

祥「瑠姫くんっ、いたいよ、……」
瑠「あ、ごめん………」

気づけば祥生の腕を引っ張って歩いていた。

瑠「ごめん、俺が1人にしたから……」
祥「全然大丈夫やで。あの人たちと話してて楽しかったし😙」
瑠「おまえ、分かってないの……？」
祥「なにが？」
瑠「はあ……マジか、」

瑠「さっきの奴らどう考えても危ないだろ」
祥「さっきのって……話しかけてくれた人たち？」
瑠「あんなん逆ナンの他にないだろ！」
祥「？？？」
瑠「あーもう！！」

また、考えるより先に動いていた。

誰もいない路地裏の壁に祥生を追い込んでいた。

祥「瑠姫くん、？」
瑠「好きなんだよ、」
祥「誰が？」
瑠「お前のこと、好きなんだよ！」
祥「ん？だから、誰が？」
瑠「俺がお前のこと好きだって言ってんの！分かんない？！」

いつになく大きな声を出すと、ビクッと驚く祥生。

瑠「中学の時からずっと、お前のこと恋愛対象として好きだった」

瑠「だから、お前が他の女と話してるとイライラすんの！」
瑠「気づけよ馬鹿！」

祥「ありがとう……でも俺好きとかよく分かんなくて、」
瑠「じゃあ俺で知っていけばいい」
祥「知るってどうやって……」

そう言い終わる前に唇を重ねるだけのキスをした。

初めてのキスに驚く祥生。

瑠「すぐ付き合えとは言わないから、少しずつでいいから俺の事、意識して」

なんにも分からないような顔をしていたけど、

ズボンの中で祥生のが勃ってたこと、気づいてたよ。