みんなが楽しそうに合唱コンの練習に励む中、私は1人、ボーっと窓の外を見ていた
練習する気はある
優勝したいとも…まあ、思う
だけど、なぜか気が乗らない
仕方ないので、亜夜の方へ戻る
みんなは優勝を狙っているらしく、やる気がある
やる気がないのは私と一部の男子だけか…
先生可哀想だけど…先生了承済みか?
いったいどれだけ掛かると思ってるんだろう
この数なのでけっこう高いはずだ
私一人で歌うの嫌なんですけど…
花子さんは花子さんで苛つくなぁ💢
『〜♪』
『パチパチパチ…』
みんなから離れて、私は窓際へ移動する
昔から、こういうみんなで頑張る行事は嫌いだった
みんなが楽しそうにしてる時、私はきっとみんなの目になんて付かない
すぐに忘れられてたから、ずっと一人だった
みんなは、協力しよう、頑張ろう、優勝しよう、って燃えてるけど、私はそんな気にはなれないから
やりたい人だけやってればいいのに、なんで私までやらされるんだろう
何より、残りの寿命を合唱に費やすって嫌だ
なんで学校の設備を壊すのか
そして練習を終え、私達は解散した
私は上着を羽織って鞄を掴む
そういえば亜夜と帰るのは久しぶりだ
まあ、怪異とはつるんでるけど、言わなくてもいいよね?
亜夜は路地を曲がっていく
私も歩き出そうとした時だった
胸のあたりに、激痛が走った
必死に呼吸を整えて、なんとか抑える
そのまま立ち上がって、私も帰路につく
そんなことを呟きながら




























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!