スパイカーの喜びはセッターから選ばれたことであり、セッターの喜びは選んだスパイカーがブロックを退けた時......
トスされたボールはスパイカーの喜び、なのに。北川第一のチームメイトはそれを受け取らなかった。打たなかった......それは勝利というものさえ捨てた「王様からのボールはいらない」拒絶......
飛雄さんの本音に体育館になんの音もしなくなる。
翔陽さんが蛍さんにビシッと指を指す。
次は飛雄さんに指をさしながらそう言った
飛雄さんが翔陽さんに言われ悔しそうというか?凄くなんとも言えない顔をする。
まぁ......少し違う気もしますが,右に同じくです。イラッとはしませんけど、気持ち悪いなとは思いました。
あれ、、???蛍さん......思ったよりぶちキレていませんか??そんなに翔陽さんの「純粋でまっすぐ」なところ嫌でした??
まぁ........あの先輩と似た...というかまったく同じの声ですし。身内や知り合い以外のとても明るい人、、人間......いや、人型の生物?などが全員嫌いな可能性は全然ありますよね。だって、あの人ですもの。
龍之介さんが飛雄さんにレシーブをする。
さぁ......飛雄さん。
龍之介さんと翔陽さんどっちを使います?
両者共気合いは十分、体力もまだある。
飛雄さんは翔陽さんに上げた......。
翔陽さんはギリギリでトスをとり、私達側のコートに入れて点数をとってみせた。
龍之介さんに上げようとしてたのに、翔陽さんの声と動きに咄嗟に反応してあそこまでのトスを上げるなんて......やはり、、飛雄さんは才能がありながら努力も出来るバレーの秀才だ。
翔陽さんが飛雄さんの声を塞ぎ声を荒らげる。
気づ付いた素振りをする。
メスのような顔って本当どこでも使えますね......!
男子校でなかなか人気でしたので知ってましたけど!
蛍さん今......、努力と頑張りだけなんとかやってきた私の人生ほぼ否定しました...??
ふぅぅぅぅ、、はぁぁぁぁぁ......
私は龍之介さんや翔陽さん、飛雄さんみたいなバカじゃないんです。腹がたったからキレるなどと安直なことは決してしません。そう、多分()
この話は蛍さんと翔陽さんの問題....私に言われてない
どうしましょう。今猛烈にバレー部辞めたいです。
翔陽さんは眩しいですし、蛍さんはなんか......たまに私にも刺さること言ってきますし。声が先輩なので間違えて煽り返してしまいそうですし。
唯一の良心は忠さんですよ。ホント......
飛雄さんは、まだマシな方ですね。
飛雄さんが啖呵を切り何やら作戦会議を始めた。
何か気に触りましたかね?
まぁ、別になんでも良いですけど。
えぇ......なんで「期待」という言葉を使わないようにしたのに嫌そうな顔してるんですか...。嫌なことは言ってもらわないと私、分からないんですけれど、、
私が何処かで地雷を踏み、私が嫌いなんですかねぇ。それか、応援が嫌でしたかね?
蛍さんがサーブ...では無い気がするがボールを飛ばしネットの向こうに飛ばした。
そしてボールを翔陽さんがレシーブした。
そして、翔陽さんが迷いもなくものすごい速さで右方向へ走り抜けて行った。
そして右方向にとんでもない速さのボールが飛んで行った。それを打とうと翔陽さんが頑張っていたが、流石に無理だった。
もっと速くと言いかけるがそこで止めたようだ。
凄い速さでとても正確で形の崩れない綺麗なセットをする。それも、大人のプロバレー選手ではない、高校1年生が。その技量は王様と冠するに相応しい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。