第9話

𝑊²=49
124
2024/10/05 22:27 曎新
ガチャ。
バチキンの家に戻っおきたシグキンは、リビングに眮いおあった愛甚の鎌を持ち、迷わずキッチンぞ向かう。忘れ物ず蚀うのは建前だったのだろう。物を取るような玠振りが䞀切ない。1人でこの家に居るずだだっ広く感じ、䞀぀䞀぀の動䜜の音が響いおいる。
ゆらゆらず胞元で揺れるペンダントがただ違和感あるものの、盎に慣れるだろう。⋯アクセサリヌなんお柄じゃないが。
キッチンに着いたシグキンはある壁の前にやっおきた。倢で芋た、蝶ず䞀緒に入った壁だ。⋯壁に入るず蚀うのも倉な話だが。倢ず同じならば壊しおみるずいうのはアリだろうか
シグキン
⋯
シグキンは䜕の躊躇もなく鎌を壁に振り䞋ろす。バキャッ、ず少し心地よい音がし、これくらいの力で壊れるのか、ず思う皋壁は薄かった。
そしお壁の先を芋るず、階段では無いものの、地䞋ぞず続く梯子があった。どうしおこんな所に隠しおいたのか。仕掛けがあっお壁が開く仕様になっおいたのかず思うが、埌の祭りだ。
シグキンはその梯子なんお䜿わず、そのたた飛び降りた。
硬い床にストッず華麗に着地する。しかし到着した先は真っ暗で䜕も芋えない。こういう堎合、明かりやらを持っおくるべきだったか⋯
そう埌悔しおも遅い。梯子を登っお戻るにしおも問題の梯子が芋圓たらない皋暗い。
シグキンは壁を手探りで電気のスむッチを探す。
パチ、ずクリアな音がし、郚屋の䞭の明かりが付く。目に慣れるのに時間を芁したが、シグキンは探玢を始めた。
ここはバチキンの郚屋だろうか。しかも壁の奥に隠す皋重芁な物なのだろうか。
䞀旊シグキンは持っおいた鎌を壁に立おかける。
宀内は割ず質玠に出来おいお、いく぀も匕き出しが぀いた黒いディスクに本棚、銃火噚、そしおやはりここにも時蚈が眮かれおいる。郚屋はやわらかなラむトで照らし出される。
バチキンの郚屋ずいうのなら荒らしすぎもよくない。最䜎限に留めよう。
シグキンは近くの時蚈を芋る。⋯⋯秒針が動いおいない。そういえば街の時蚈もじっくりず芋る機䌚は無かったが、動いおいたのは芋たこずが無かった。⋯⋯䜕が起きおいるかはただ䞍明なたたなものの、止たっおいるのには䜏人が倱螪した事ず関係がありそうだ。次に本棚もチラリず芋る。長居しすぎたらバチキンに怪したれおしたうだろう。
本棚には子䟛向けの物が倚い印象を受けた。が、時蚈関連が少ない蚳では無い。特に目星ずなるものは無さそうだ。
銃火噚は気にしなくおも問題ないだろう。
最埌に、問題のディスクだ。この郚屋に入った時から気になっおいたが、衚玙に日蚘ず曞かれたノヌトが眮いおあったのだ。バチキンか、若しくはここに䜏んでいた他の奎かもしれない。
そんな思考を巡らせながらペラリず1ペヌゞ開く。そこには䞁寧に曞かれた字が䞊んでいた。語尟にバチ、ず着いおいるからバチキンの物だろう。あい぀は文字を曞く時もそうなるのか⋯⋯䞉日坊䞻で終わりになっおそうだが、ずシグキンは䞀人苊笑しながら読み始めた。
     
〇月〇日
今日から日蚘を付けるバチ
今日は   が時蚈に぀いお話しおたバチ。^u^
ちょっず口調がふおんだったけど。
明日からこの街の特色を時蚈にするらしいバチ。
×月〇日
日蚘のこず完党に忘れおたバチ。
あれから䜕日か時蚈生産をやっおたバチけど⋯⋯
他ず倉わらないから意味がないっお   が怒っおたバチ。
正盎私に創䜜の才胜は無いんバチけどねぇ。
×月×日
今日はすごかったバチ
  がかくめいを起こしたんバチ
想いを蟌めながら䜜るらしいバチ。
最初は䜕蚀っおんだっお感じだったバチけど、
簡単に⋯⋯宗教的に蚀うなら自分を捧げるバチ

自分自身を取り蟌たせるず乗り移るだったり、
䜜った時蚈が自分になるだったりするらしいバチ

ほんず  はすごいバチ
自身を時蚈に取り蟌たせるメリットは、
時蚈(を䜜る時)の気持ちが鮮明に分かるし、時蚈職人の蚌でもあるらしいバチ
△月×日
やっちゃった、やっちゃったバチ
あヌぁ。私、時蚈職人になりたくおなったバチのに。
壊したら意味ないバチ。
時蚈を盎せない時蚈職人なんお芁らない。
こわいバチ。
     
シグキン
⋯⋯⋯はぁ
思わず驚きず疑問の声が口から挏れる。日蚘にはただ続きがあるようだが、この情報だけで十分だろう。
⋯⋯バチキンがこために日蚘を曞いおいないせいで䜕があったか分からない⋯が、シグキンが芋た本の内容ず倉わりないようだ。パタン、ず日蚘を閉じる。

それにしおも驚いた。時蚈はそい぀そのものに出来るなんお⋯⋯もしかしたらバチキンがい぀も身に぀けおいる懐䞭時蚈がそれなのかもしれない。
吊⋯⋯⋯ただこの街の真盞に぀いおの手がかりは芋぀かっおいない。もう少しだけ日蚘を芋させおもらおう───








パシッ。
そう思ったシグキンの手を、鋭い音ず共に制止した者が居た。
勿論─────








バチキン
䜕しおるんバチかシグキン。
驚きで固たっおいるシグキンの手から日蚘を叩き萜ずしたのは、にこにこず口元で笑みを浮かべおいるバチキンだった。
远蚘 10/6 誀字・脱字修正

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