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第14話

izw × fkr
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2024/04/20 05:32




fkr side













izw「 別れてください。」




fkr「……え、?嘘でしょ…笑」




izw「俺、そもそもノンケですし。」




fkr「…ちょっ、待って。」




izw「じゃ、さよなら。」











あれから連絡しても


既読すらもつかない。



きっとブロックされたんだろうけど…


諦めたくないよ、あんなに好きだった人。












fkr「伊沢さん…っ、好きです」




izw「ん?知ってる笑」




fkr「すっごく好きです!」




izw「そーなんだ。」




fkr「伊沢さんしか見てないです」




izw「ありがとー。笑」













izw「俺も好きだよ」




初めてこの言葉が返ってきた時、


僕がどんな気持ちだったか知ってる?






fkr「…っわ、伊沢さんがっ……好き…って」




izw「言ったね笑」




fkr「付き合ってくれますか、?」




izw「そのつもりだけど」











それからオフィス内でも


僕達、有名だったじゃん。


ラブラブだ〜とか、真逆なカップルだね〜とか。











文系で、筋トレが好きで、アウトドアな君と、


理系で、謎解きが好きで、インドアな僕。



そりゃあ、真逆だ












izw「福良〜、これ分かる?」




fkr「ナンプレじゃん!珍しい〜〜笑」




izw「これが違うのかな……」




fkr「あ!ここ!この列7が被ってるよ〜。」




izw「あ〜、終盤にして気づきにくいミスをしてしまった……」




fkr「僕もよくあるよ〜。行き詰まったらもう一度1つずつ確認しなきゃね!」




izw「あ〜…だから理系は分かんねぇ〜……」




fkr「なんで!確認するだけじゃんっ、」




izw「それがもうダメだわ」











思い出が今になって蘇ってくる


出来れば…思い出したくないのに















電話…?











ymmt「福良さん!!ちょっと!今オフィス来れます!?」





fkr「なになに…行けるけど」




ymmt「ちょ、伊沢さんが…!あっ!!」




fkr「……伊沢さん、か」




ymmt「もっ、…大丈夫なの伊沢さん……?」




fkr「用事あるので、やっぱり行けないです」






ymmt「ちょ、っ、伊沢さんが、ね…えなんで!?あんなに大好きだったでしょ、!彼氏が大変な時に助けなくてどうするの!」






fkr「もう彼氏じゃないですよ……笑」












口に出した瞬間、ダメだった


電話繋がってるのに…



スマホを掴む力すらも抜けて


崩れ落ちたというか…なんというか…











ymmt「……ねぇ、聞いてる!?」





「……そっち向かいます」











誰の声かよく分からなかった


周りの音も、何も耳に入らない









「……福良ー?いる?」











早い……って思ったけど


随分経ってるのか、笑










kwmr「福良、話聞いてもいい?」




fkr「なんで…っ、鍵、」




あ…キーチェーン、


ずーっと、伊沢さんが使ってた奴だ…




伊沢さんに貰って来たんだな、笑





kwmr「何でそんなに泣いてるんだよ笑 こんな福良見たことないぞ〜笑」




fkr「……伊沢さんのばか、あっちから振ったくせに…っ!!なんで、なんで伊沢さんが、」




kwmr「伊沢から振ったんだ笑 なのにあんなに泣いてるんだ、理不尽だねー。」







メンタルケアかよ、笑


河村は同い年で、同じ何かがあるのか


一緒にいれば落ち着くし、良い友達だ








fkr「理不尽……、やだっ、伊沢さん、」




kwmr「福良の事振るなんてセンスないよな〜笑」





fkr「ん…それは、わかんないけどっ、」





kwmr「俺と付き合う?伊沢ってノンケなんでしょ笑」













なにそれ、僕…試されてる?







fkr「だめ、付き合わないよ」





kwmr「冗談冗談、本当好きだよね。伊沢のこと」





fkr「そりゃそうでしょ、馬鹿にしないで」











kwmr「だってよ伊沢〜〜笑笑」





izw「ボロクソに言うなよ笑俺の事」











は……?











izw「福良、ごめん。色々話したいからこの後会おう」




fkr「まだ、電話……」










そうだ、切ってない。電話切ってない!


筒抜けかもしれないって……


全然気づかなかった、、











fkr「伊沢さん、だいっきらい」




izw「福良恥ずかしくなると反対のことしか言えなくなるからな〜。全部知ってる。俺だよ?」





fkr「馬鹿、ナンプレ出来ないくせに」




izw「おい、どういう意味だよそれ!」




kwmr「はい、イチャイチャは終わりです。」




ymmt「じゃっ、タクシー呼んでるから。伊沢さんそっち向かうよー」




fkr「んっ、待ってる。」




izw「待ってな〜。」











仲直り……?なのかな



結局好きな人の前になると


元気に話したくなっちゃうの、


みんなそうだもんね。












izw「福良〜。」




fkr「いざわさん、っ」




izw「…目腫れてる」




fkr「馬鹿なの、そりゃそうでしょ。
教えてあげるね、伊沢さんもだよーだ!」




izw「別に、浮腫んでるだけだし」





fkr「照れ隠し〜〜」




izw「隠してないわ。」




fkr「ねえ伊沢さん、なんで振ったの」




izw「おぉ、いきなり突くな〜」




fkr「好きな子できたの?」




izw「いや?」




fkr「元々僕のこと好きじゃなかったんだ」




izw「それも違うかも」




fkr「のんけでしょ、」




izw「ううん、めっちゃゲイ」




fkr「嘘つきじゃん、」




izw「ねえ、福良さ。自分がモテてるの知らない?」




fkr「なにが?」




izw「社員とかにもそこそこ居るんだよ、福良のこと好きな人。もちろん女性からもね。」




fkr「へぇ、びっくりだね」




izw「だから申し訳なくなったんだよ。福良にも、その人にも」




fkr「馬鹿だね、振り方」




izw「そりゃそうでしょ笑ナンプレ解けませんから〜」




fkr「うわ!都合いいとこだけ使って!」




izw「福良だってそうじゃん」




fkr「…んも、お互い様でいいの」




izw「分かったって、ごめんな」




fkr「どれに対する謝罪なの、それ」




izw「全部」




fkr「かる!泣かせといて!」




izw「うそうそ、嘘だから…ね?ごめんなさい」




fkr「僕とどうしたい?」




izw「付き合いたいです。」




fkr「んー、やだ!」




izw「わかった、帰る」




fkr「え、だめ、だめだめだめ。泊まるでしょ」




izw「そっちが素直になんないのが悪いでしょー」




fkr「そんなの分かりきってるじゃん…っ、大好きだもん」




izw「いいこ、俺もだよ」




fkr「ちゃんと言って」















izw「愛してる」













end


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