第3話

#3
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2023/11/24 23:05 更新
スマイル
……なんか、すげぇつかれた。
休み時間の終わりが近づき、なかむ達とは一旦解散となった。

話してたのは2組の教室の前なのでなかむときんときはすぐに教室に戻り、

突然抱きついてきた背の高い男と、それを引き止めていた背の低い男は1組だったらしく、すぐに帰っていった。


その後、俺らも帰るか、という流れになり、少し離れた教室に向かっている時、


不意に大きなため息と共にそんな言葉が漏れてしまった。


すると、大きくて柔らかい手が俺の髪をくしゃくしゃと撫でた。

「撫でるな」と言うように彼を軽く睨みつけると、彼は撫でるのをやめ、俺の背中をバシバシと叩く。痛え。
きりやん
そんな睨むなって……。
たしかにうるさいけど、いい奴らだろ?
スマイル
まあ…そうだな。
きりやん
そういや…お前さっそくぶるーくに狙われてたな。
スマイル
ぶるーく……?
きりやん
え?ああ…廊下全力疾走してた背ぇ高いやつ。
抱きつかれただろ?
スマイル
ああ、あいつか。ぶるーくって言うんだ。
きりやん
そー。
スマイル
へえ…本名?
きりやん
んなわけ…あいつのsnsの名前がぶるーくだったから、自然とみんなそう呼ぶようになってっただけだけ。
きりやん
本名は古宮莉久ふるみやりく。本名で呼んでるやつほとんどいないけどな。
スマイル
…ふーん。
ちっさい緑の奴は?
きりやん
ああ…あいつはシャケ…じゃなくて、鮫島連さめじまれん
あいつもあんま本名では呼ばれてねぇな。
スマイル
…そいつもsnsやってんのか。
きりやん
や、鮫島はsnsっつーかゲームだな。
ゲームのアカウント名が"シャークん"で、ゲームで繋がったみんながシャケとかシャークんって呼んでる。
スマイル
…え、てことはきりやんもゲームとかすんだ。
きりやん
するだろー!めっちゃする!
スマイル
なんか意外。
きりやん
うそだ。え、そっちはすんの?
スマイル
まあ、割とする方かもな。
きりやん
え、そっちの方が意外なんだけど!!
一緒にしよーぜ、なにやってんの?
スマイル
まあ…色々、有名なゲームは大抵やってると思う。
きりやん
まじで?意外すぎるんだけど……
スマイル
そんなにか?
きりやん
うん、てかさ…って、あ。


__キーンコーンカーンコーン。



きりやん
やべっ…とりあえず、また後でな。
スマイル
ん。
チャイムと同時に教室に着いた。


きりやんはヒラヒラと手を振り、自分の席に向かっていった。

俺も適当に返事をして軽く手を振り返し、自分の席につく。



1人になった俺はぼーっと下を向いた。

次の時間割は担任の話を聞くだけだし、ちょーつまんねえ話なので、

俺は自分の世界に入り込むことにした。



なんていうか……最初は友達とか要らねえって思ってたんだけどな。


いつも元気できらきらしててまるで動物みたいななかむ。

背が高くてスキンシップが激しめなぶるーく。

ちっちゃい割にしっかりしてるゲーマーのシャークん。

初対面でも誠実に向き合ってくれる優しいきんとき。

そして、こいつらと出会うきっかけを作ってくれたきりやん。


想像していたのとは程遠い高校生活が待っている気がする。

……まぁ、あいつらとなら、それも悪くないかもな。


まだ出会ったばかりの彼らに、俺は既に心を開いていた。

根拠はないが、彼らとなら楽しい高校生活が送れる。

そう心のどこかで確信していた。





授業が終わり、放課後になった。

校舎を出ると既になかむ達が俺らのことを待っていた。


今日は入学式で昼飯を食わなかったので、どっかで食べていこうという話になっている。
Nakanu
いや〜、スマイルほんとおもろいね?!
きりやん
だろー??
スマイル
ええ……そんなつもりはねぇんだけど。
Broooock
ええ?無自覚でそんな面白いこと言ってんの?!
スマイル
面白くねぇし……
きんとき
あ、ツンデレだ!
シャークん
変なところでツンデレすんなよ!
ツンデレじゃねぇし!と言うとさらに笑いが起こる。

俺ってそんなに変なのか……?

きりやん
あ、そういえばさ、スマイルの家ってどっちの方向なの?
スマイル
ああ…こっちだな。徒歩だと結構歩く。
俺は東の方を指さす。

すると、パッとシャーくんの顔が明るくなる。
シャークん
え、一緒じゃん。
このメンツで俺だけこっちの方面で寂しかったんだよね。一緒に帰ろーぜ。
スマイル
ああ。……てか、家こっち方面なら俺と同じ中学のはずだろ。なんでだ?
シャークん
あー……俺ら私立中なの。中学受験してんだよ。
スマイル
あ。
そうだった…忘れてた。
Nakanu
え、忘れてたって……何?
スマイル
さっききんときから聞いたんだ。中学のこと。
きりやん
え、じゃあ男子校なのも聞いた?
スマイル
うん。
Broooock
え……じゃあ、……


ぶるーくはあわあわしながら恐る恐る俺に話しかける。

するときんときがぶるーくの話を遮った。
きんとき
お前らが同性愛者なのも言ったよ。
Broooock
ええーーーーーー?!
言っちゃったの!!?
きんとき
うん。だって……ね?
きんときはにやっと笑い、きりやんの方を見た。
きりやん
……なんだよ!!
きんとき
いやーーー?

ああ、弄られてる……、かわいそ。


きりやんを横目に、スマホに目を落とそうとすると、

ふわっと柔軟剤のいい香りが漂うと同時に

大きな体が俺を包み込んた。


ふわふわした髪の毛が俺をくすぐる。

なれない感覚だが、彼の体温が伝わってきてなんとなく落ち着くような気もした。


スマイル
なにぃ……ぶるーく?
Broooock
あは、バレた!てかぶるーくって呼んでくれるの嬉しいなぁ。僕もスマイルって呼ぶからね!
スマイル
ああ、ありがとう。
Broooock
てか同性愛者なの知ってたんだ〜……
スマイル
うん。
Broooock
……僕ね、顔が可愛い人好きなんだ。
スマイル
へえ……。
Broooock
うん……スマイル、こっち見て?
スマイル
ん。

彼の言葉で横を向くと、

鼻がぶつかりそうな程近くに彼の顔があった。

ちょっとびっくり。
Broooock
やっぱスマイルはかわいいねぇ。
初めて見た時からかわいいなって思ってたんだ〜!


確かに、初めて会った時もそんなこと言われたような気もする。


てか、よく見たらこいつめっちゃ顔良いな。

肌白っ……まつげ長っ……鼻高いし目も大きい。パーツ配置も完璧じゃねえか。
スマイル
いや…かわいくねぇし。
お前も相当かわいいと思うけどな。
Broooock
え!?ほんと?!
嬉しいなぁ〜!!
スマイル
そりゃよかった。
Broooock
スマイルはかわいいね。
……じゃ、そゆことだから!!
スマイル
……うん。


俺のことが好きって意味なんだろうな。
……いや、気になっている程度か。


頭の中では分かっているが口や表情には出さなかった。


するとぶるーくは釣れないなぁ、と捨て台詞を残してなかむ達の方に駆け寄って行った。


なかむとシャーくんは二人でゲームをしながら歩いていたらしい。

きりやんはきんときに未だに弄られ続けているようだ。かわいそ。
きりやん
あーもう!!きんときしつこい!!!
きんとき
あはは、だってきりやんが面白いんだもん。
きりやん
も〜……あっ、ほら、もうファミレス着いたから!この話は終わり!!
きりやんの声にゲームをしていたなかむとシャークんが顔を上げる。
シャークん
あ、ほんとだ。
Nakanu
俺腹減ったから死ぬほど食うよ?
Broooock
ぼくも!!お腹空いた〜!!
きんとき
ふふ、じゃあいくかぁ。

To be continued...
ここからは作者のお話です。



こんにちは、ゆたろーです。

更新がだいぶ遅くなってしまいました。それにいつもより短い……。申し訳ない……。
受験生でこの時期は超忙しいんです。ゆるして


さて、今回はぶるーくさんにもそれとなく好きだよって言う雰囲気を漂わせてもらいました。

この小説のぶるーくさんはだいぶ面食いなので、すぐ人を好きになっちゃうタイプっていうイメージ?です。

きりやんさんだけ友愛ではなく恋愛で進めるのはちょっとなーって思ったので。

今回は余談などは特にありません。


次のお話も更新も遅くなってしまうし、短くなってしまいますが……お許しください。

それでは、また次回のお話で。


👋🏻

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