休み時間の終わりが近づき、なかむ達とは一旦解散となった。
話してたのは2組の教室の前なのでなかむときんときはすぐに教室に戻り、
突然抱きついてきた背の高い男と、それを引き止めていた背の低い男は1組だったらしく、すぐに帰っていった。
その後、俺らも帰るか、という流れになり、少し離れた教室に向かっている時、
不意に大きなため息と共にそんな言葉が漏れてしまった。
すると、大きくて柔らかい手が俺の髪をくしゃくしゃと撫でた。
「撫でるな」と言うように彼を軽く睨みつけると、彼は撫でるのをやめ、俺の背中をバシバシと叩く。痛え。
__キーンコーンカーンコーン。
チャイムと同時に教室に着いた。
きりやんはヒラヒラと手を振り、自分の席に向かっていった。
俺も適当に返事をして軽く手を振り返し、自分の席につく。
1人になった俺はぼーっと下を向いた。
次の時間割は担任の話を聞くだけだし、ちょーつまんねえ話なので、
俺は自分の世界に入り込むことにした。
なんていうか……最初は友達とか要らねえって思ってたんだけどな。
いつも元気できらきらしててまるで動物みたいななかむ。
背が高くてスキンシップが激しめなぶるーく。
ちっちゃい割にしっかりしてるゲーマーのシャークん。
初対面でも誠実に向き合ってくれる優しいきんとき。
そして、こいつらと出会うきっかけを作ってくれたきりやん。
想像していたのとは程遠い高校生活が待っている気がする。
……まぁ、あいつらとなら、それも悪くないかもな。
まだ出会ったばかりの彼らに、俺は既に心を開いていた。
根拠はないが、彼らとなら楽しい高校生活が送れる。
そう心のどこかで確信していた。
授業が終わり、放課後になった。
校舎を出ると既になかむ達が俺らのことを待っていた。
今日は入学式で昼飯を食わなかったので、どっかで食べていこうという話になっている。
ツンデレじゃねぇし!と言うとさらに笑いが起こる。
俺ってそんなに変なのか……?
俺は東の方を指さす。
すると、パッとシャーくんの顔が明るくなる。
ぶるーくはあわあわしながら恐る恐る俺に話しかける。
するときんときがぶるーくの話を遮った。
きんときはにやっと笑い、きりやんの方を見た。
ああ、弄られてる……、かわいそ。
きりやんを横目に、スマホに目を落とそうとすると、
ふわっと柔軟剤のいい香りが漂うと同時に
大きな体が俺を包み込んた。
ふわふわした髪の毛が俺をくすぐる。
なれない感覚だが、彼の体温が伝わってきてなんとなく落ち着くような気もした。
彼の言葉で横を向くと、
鼻がぶつかりそうな程近くに彼の顔があった。
ちょっとびっくり。
確かに、初めて会った時もそんなこと言われたような気もする。
てか、よく見たらこいつめっちゃ顔良いな。
肌白っ……まつげ長っ……鼻高いし目も大きい。パーツ配置も完璧じゃねえか。
俺のことが好きって意味なんだろうな。
……いや、気になっている程度か。
頭の中では分かっているが口や表情には出さなかった。
するとぶるーくは釣れないなぁ、と捨て台詞を残してなかむ達の方に駆け寄って行った。
なかむとシャーくんは二人でゲームをしながら歩いていたらしい。
きりやんはきんときに未だに弄られ続けているようだ。かわいそ。
きりやんの声にゲームをしていたなかむとシャークんが顔を上げる。
To be continued...
ここからは作者のお話です。
こんにちは、ゆたろーです。
更新がだいぶ遅くなってしまいました。それにいつもより短い……。申し訳ない……。
受験生でこの時期は超忙しいんです。ゆるして
さて、今回はぶるーくさんにもそれとなく好きだよって言う雰囲気を漂わせてもらいました。
この小説のぶるーくさんはだいぶ面食いなので、すぐ人を好きになっちゃうタイプっていうイメージ?です。
きりやんさんだけ友愛ではなく恋愛で進めるのはちょっとなーって思ったので。
今回は余談などは特にありません。
次のお話も更新も遅くなってしまうし、短くなってしまいますが……お許しください。
それでは、また次回のお話で。
👋🏻












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!