ふぇりる ー です　。










肌に当たる風が じっとりと蒸し暑くなってきて　、



布団の暑さと重さが嫌に なる　。





それを知覚して目が覚めた　。





肌は暑さのせいで汗だくになっており　、



服を着ていないから



その汗は自分のものではないベッドのシーツに



染みている　。










隣に寝ていたはずの友人が居ないのは慣れっこで　、



ぴっちりと開けられて留められたカーテンの外は



明るく輝き　、



太陽は もうすっかり上に昇っていた　。

まあ もう昼にはなってるけど　、なんて言葉は



胸の奥に しまい　、



その辺にあったドイツの服を借りて寝室を出る　。

ドイツの家は俺が一番よく知ってるって



自負してるからね　。





なんてったって　、



俺がドイツのいっちばん最初の友達だもん　！！










そう一人 心の中で胸を張りながら



ぺたぺた と裸足のままリビングまで行く　。





テーブルの上にはドイツお手製の



ぐちゃぐちゃ に なった じゃがいも があり　、



うげ　、と顔を顰めつつドイツに声を かけた　。

朝起きるのが遅すぎて叱られる毎日にも



慣れてきた　。





むしろ こんな俺に愛想を尽かさず　、



いつも世話を焼いてくれているドイツには



感謝しかない　。





ふと　、



ドイツが部屋着ではない服を来ているのが



目に留まった　。

ドイツが作ってくれた ぐちゃぐちゃ の じゃがいも を



口に運びながらそう返すと　、



ドイツが何か思い付いたかのように



はっ　、と息を呑んだ　。

スプーンを からん　、とテーブルの上に置き　、



お皿を退けてテーブルに突っ伏す　。





ドイツが 「　ちゃんと食べろよ　」 と



言ってきたけれど気にせずに　、



視線だけ上に上げてドイツを見た　。

俺の質問に　、ドイツは ぽろり と声を零した　。





意味が分からない　、と言うふうに　。










まあ別に良いんだけど　。





ドイツは気持ちを切り替えるみたいに



一つ咳払いして続ける　。

ドイツは 「　よし　！　」 と返事をすると　、



直ぐに家を出ていった　。





ドイツの鍛え上げられて



むきむきな筋肉が付いた背中を見送ると　、



自分の頬が緩んでいることに気付く　。

開いた口からは そんな言葉が出た一方　、

そんな本音も　、見え隠れした　。










俺だって それくらい ちゃんと覚えてる　。





前（バレンタイン）は偶々 貰った花束だけれど　、



今回は きちんと良いところのを買って　、



何種類か花も入れて　、



それでドイツの好きなものでも



作ろうと思っていたのに　。




















今日くらいは勘違いされて良いからって　、



珍しく計画を練ったのに　。

ドイツのことだから記念日とか



そう言うのは覚えてるんだろう　。





だからこそ　、



俺との出会いは それに換算されないほど



ちっぽけなものだったのか　、と　。





心に穴が空いた感じがした　。

うじうじ してるなんて俺らしくない　。





折角なら俺より大切な用事とやらを



覗きに行ってしまおう　。










そうと決まれば　、と　、俺は服に着替え始めた　。




















なんとびっくり続きます　。

何日間かに分けて書いているので

文が意味の分からないことになっていても

暖かい目で見てください　。

また　、吹き出しや最初の文は人名なのに　、

本編では国名呼びなこと　、心より謝罪申し上げます　。