前の話
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朝起きたら、体に魔力を感じた。
鉱山やらオバフロやらで魔力を感じるように
なった監督生だったが、
自分の体から感じるのは初めてだった。
これは、つまり。私の体に何らかの理由で
魔力が生まれたということ、なのか…?
ってか学園長に報告した方がいいのか??
よく分からなかったので、監督生は思考を放棄した
それよりも朝だ。学校だ。準備しなければ!
グリムをたたき起こし、急いで登校する_
普通の毎日の始まりだった。
~食堂~
結論。監督生は魔力のことを黙っておくことにした
グリムから自分の弁当を守りながら、
監督生は今朝のことについて考えていた。
監督生は「言ったとしてトラブルを
押しつけられるだけ」
と、考えたのである。
只、隠すと決めたからには対策をしなければ
魔力を感じ取られては元も子もない
そんなわけで監督生は今朝からずっと
魔力を体の中心に集める作業を続けている
之が結構な神経を使うんだわ
監督生は気付かない…この作業によって
魔力が増えていることに
興味本位でまだ食事中の二人に尋ねてみると、
何故か驚かれた
なんとも不思議そうだ
まあ私が魔法を使えないことは周知の事実、
だったので無理も無いだろう
簡単な質問のつもりが難しいものだったようで、
2人は頭を捻っていた
「感覚」と「想像力」 そんな気はしていたが、
どちらも酷く曖昧な物だ
監督生は放課後図書室に寄ろうと決意した
~放課後~
オンボロ寮の裏で、一人魔法書と睨めっこしていた
今日はバイトも無いし、
グリムはエース達と仲良く補修なので
練習にはちょうど良かった
これでも片っ端から読み漁り、
一番理解しやすそうなものを選んだつもりなんだが…
それでも私には難しかった
監督生はヤケになっていた
頭に血が上っていた、とも言う
そこら辺の木に向かってペンを構え、
そう短く唱えた
その瞬間__
ゴッと言う鈍い音が、二カ所から聞こえてきた
片方は的の木から
もう片方はオンボロ寮の壁からだった
そう、魔法を撃った反動で監督生は吹き飛ばされ、
オンボロ寮の壁に頭を打ち付けたのだ
いくらオンボロな壁でも、頭をぶつけたのだ
暫く安静にしておいた方が良いのはバカでも分かる
しかし…
頭の痛みも、ぶつけたことですら
忘れるほどの興奮に見舞われていた監督生は、
勢い良く立ち上がった
そんな興奮も、
後頭部の痛みで直ぐに吹き飛んだけどね…
ちょっとした副作用の様なことがあったものの、
監督生は感覚を掴むことが出来た
ドン!!
感覚を掴んでからの監督生の成長は早かった
最早エーデュースくらいの実力は備わっていた
魔力を隠すことに関しても、上手くいっていた
元々性別を隠している監督生にとっては
大した負担ではなかった
可愛い。
グリムとこんな会話を出来るほど、
最近は平穏な日々が送れている
ある日、
何でもない日のパーティーに行くことになった
そこで監督生は、これからの日々を
大きく変える出会いを果たす事になったのだった
やっぱうちの子って可愛いわ…
一体何をしていたのか、
その質問には触れなかったが
上手く忘れてくれたようだ
前言撤回。やっぱトラッポラは忘れてくれなかったわ
ゴクリと唾を呑む音が聞こえた気がした
エース達とわちゃわちゃしていると、
ハーツラビュルまで着いていた
パーティー会場までやってくると、
見知った先輩と目が合った
先輩達と他愛ない会話をしていると、
空気が少し緊張を帯びた
何処からともなく「リドル寮長のおなーりー!」
と聞こえ、他の寮生たちもその声に続いた
リドルが席に着き、パーティーが始まった
私はグリムを連れ、真っ先に
リドル先輩の元へ歩みを進めた
にこやかにそう言うと、相手も笑顔を返してくれた
リドル先輩に勧められ席に着くと、
自然と″お馴染みのメンバー″が集まってきた
なんというか…ハーツラビュルは何時も賑やかだ
まぁ、そこが楽しいのだけど
流石トレイ先輩のとっておき。めっちゃ美味しい
これを食べるために来たと言っても過言じゃない
私は急に声を掛けられてびっくりしたが、
グリムは相手が生首ということに驚いたようだ
生首だった相手…
アルチェーミ・アルチェーミエヴィチ・ピンカーこと
通称?チェーニャを見て、
「絶対わざとだろ」と言う言葉を飲み込んだ
そう言ってチェーニャは可笑しそうに笑った
2人は呆れたような顔をして言った
幼馴染みって感じがするな~と呑気に思っていたら、
急に話しを振られて困惑してしまった
思考が追いつかないまま、
開けられた口の中にタルトを持っていく
動揺していたせいか、
自分が使っていたフォークであーんをしてしまった
え?本気で何してんの私!?
監督生は冷静になったものの
考えることは放棄しており、
フォークもそのまま使っていた
あまりの爆弾発言に
監督生は食べようとしていたものを
チェーニャの口に突っ込んだ
おそらく獣人であるチェーニャにしか
聞こえない声の大きさで、監督生は早口でいった
ニマニマと笑っていたが、一先ずこの場では
言わないでいてくれるみたいだった
ただネコは気まぐれだ
安心はしない方が良いかもしれない
何でトレイ先輩は親みたいな顔してんのかなぁ??
はて、愛称で呼ぶほど仲が良かった覚えはないのだが
私の返しが意外なものだったのか、
チェーニャは目をパチクリさせた
彼との会話は、それくらいだった
だっていつの間にか消えていたから
まさかリドル先輩が食いついてくるとは、
少し意外だったので驚いた
そんな会話をしながらパーティーは進んでいった
~オンボロ寮~
矢っ張りグリムは可愛い
なんて思っていると、床が抜けた
板が腐っていたようだが、
これで何回目か分からない出来事に、
私は思わずため息を漏らした
ダメ元で聴いてみたが使えないらしい
これは私が遣るしかないと、
借りてきた魔法書を捲った ※グリムは寝ている
借りてきた本には載っていなかったが、
監督生は穴の空いた床に向かってペンを振った
キラン✨
原理は分からないが、床はキレイに直っていた
監督生には其れだけで充分だった
意気込んだ監督生の目の前にいきなり現れたのは、
本日2回目の登場。アルチェーミ・アルチェーミエ((
チェーニャだった
完全に弱みを握られている状態に、
監督生は冷や汗が止まらなかった
監督生は勢い良く手を合わせて言った
何を要求されるか…と思っていると
思いもよらない返答が帰ってきた
監督生は混乱していた。
何故なら此処はNRC。
当たり前のように対価を求めてくる
奴しかいないのである
なので何の対価も無くあっさりと承諾され、
信じられないと言う顔をしてしまった
随分とNRCに染まってしまったようで、
思わず遠い目をしてしまった
チェーニャは訝しげな顔をして言った
こんな表情を見るのは初めてだ
合うのすら3回目だけど
私が淡々と答えると、チェーニャは絶句していた
信じられないと言う顔が何だか可笑しくて、
笑いそうになりながらも説明を付けたす
『あの先生にしてあの生徒あり』だ
外部から、それもRSAから見たら大分″ヤベー″だろう
混乱していて忘れていた質問を、
思い出したように問いかける
特に用がないのにここに来たのか
この人相当暇なのか?
そう言うだけ言って、チェーニャは
あの不思議な鼻歌を歌いながら消えていった
…人の話は聞かないで
それからというもの、
チェーニャは割と頻繁にオンボロ寮に
やって来るようになった
最近チェニャ監にはまりました。作者?です。
切りどころが分からなくて長くなってしまった!!!
多分次からはもっとずっと短いです。
編集しました。本文の感じが変わってます。読みやすくなったんじゃないかなって個人的には思ってます












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!