第16話

Episode fourteen.
322
2025/09/16 09:00 更新
監禁4日目────。

あなたside








(よし、こんなもんか……)

バーボン
「書けましたか?」




ペンを置いたら安室さんの声がした。

顔を上げると、やっぱり読めない表情で微笑まれる。


紙媒体の原稿なら可、と条件付きの許可を得て

仕事にも専念することにしたわけだ。





『そういえば……』



ふと、思ったことを聞いてみる。




『俺ってお前のことなんて呼べばいいの?
それとも安室さん、でいいわけ?』

バーボン
「あー………」




あまりちゃんと考えたことがなかったのか、

少し迷っている様子だった。




バーボン
「そう…ですね、別に安室で大丈夫ですよ。」

『あ、よかった。』

バーボン
「ただ………」




口角は上がったままだったが、
ずっと細めていた目が開けられた。

笑顔なのに少し圧を感じる。




バーボン
「…僕以外の人間がいるとき、または僕が合図をしたときは、
必ず"バーボン"と呼んでくださいね。」

『………、』

バーボン
「まぁ、今は大丈夫ですよ。」




すぐに雰囲気は、あの読めない笑顔に戻った。




『バーボン……ね……』




そういえばコードネームだったっけ。




バーボン
「ええ…頼みましたよ……」





必要のない打ち合わせだと、このときは思っていたのに。


伏線回収は思ったより早かった……と気づくのは、

また数日後のことである。




































その日の午後。






バーボン
「…大人しく待っていたんですね。」




偉い偉い、とふざけたノリで頭を撫でに来る安室さんを見て

少し遊んでいるだろと思い、若干不安になる。



…多分、俺に近寄ってくるのも、わざとふざけるのも
何もしてないかの確認なんだろうけど。




『…な、そろそろさ…』




流石に俺も違和感を持ち、聞いてみた。




『俺をここにつれてきた訳を教えてくれない?』

バーボン
「連れてきたわけ……?」




そんなの決まってるじゃないですか、とまたコナンの写真を表示させようとした安室さんを、そうじゃなくて、と止める。




『…監禁…は確かに監禁だけど、
拷問みたいなこともされねぇし。』

バーボン
「…へぇ、拷問してほしいんですか?」

『いやっ、ちが……』



言い方が少し……バーボンで言うと余計に…



『…語弊がある…。拷問をするわけでもないのに、
なんでここに俺を監禁しているのか…ってこと。』

バーボン
「ああ……そういうことですか……」




もしかしたらこの人は、誰かに命令されて形だけの監禁はしているけど、

一般人を傷つけたくないから、拷問はしないようにしてる…んじゃないか。


そんな考察を少し立てながらも、彼の反応を待った。


けれど、安室さんは俺の質問には答えてくれなかった。

代わりに質問で返される。





バーボン
「…そういえば君は、やけにこの状況に対して平然としていますね…」




思い出したように告げる。

その言葉は、俺が過去を思い出すきっかけになった。






































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