待ち合わせ場所は
駅から少し歩いた古い商店街だった
休日の昼間なのに人はあまり多くない 。
音楽好きが集まる店がいくつかある場所で
有名なところらしい
振り返るとドンミンが歩いてくる
いつもどおりのラフな格好なのに
なぜか目立って見えてしまう
一日だけの恋人 …
思い出すとなんだか変な気分になる
そう聞くとドンミンは小さく顎を動かした
並んで歩く距離はいつもより少し近い
でも手は繋がない
レコード屋のドアを開けると
古いスピーカーから音楽が流れていた
棚をゆっくり見て回る横顔は
仕事のときより少し柔らかい
何となく見て回ってたら
一枚のレコードを差し出された
視聴機に乗せると音が流れ出した
静かなボーカルとゆっくりしたピアノ
午後はカフェに入って音楽の話をして
仕事の話をして くだらない話をした
ほんとに恋人みたいに
車が近づいて来た時に引き寄せてくれたり
何も言わないのに立ち振る舞いはスマートで
でも どこか少し距離を守ったまま
夕方になる頃 お店を出て川沿いを辿りながら
話してたら空が少し暗くなって
街灯がつき始める
至近距離で呼ばれて思わず心臓が跳ねた
風が髪を揺らしたそのとき
ドンミンの手がそっと私の頬に触れた
びっくりするくらい優しくて
逃げる隙なんていくらでもある触れ方なのに
逃げられなかった
顔が近づいて息が止まる
キスする そう思った瞬間
空気がぴたりと止まった
ほんの少しの距離を残したまま
ドンミンが苦しそうに笑う
低い声 手がゆっくり離れていく
視線が落ちる 。 なんだろう胸が痛い
私は何も言えない
ドンミンは少しだけ困ったみたいに
眉尻を下げて笑った
久しぶりの更新すぎる ー !!
大学の課題と一人暮らしが
思ってたより忙しすぎてろくに書けてない !













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!