雨の降る放課後
傘を忘れて学校に雨宿りしていた。
ザーザーザザー
相合傘で一緒に帰れるなんて期待してた私が
恥ずかしく感じる。
一緒に帰れるんだったらなんでもありだよ、
君が手を差し伸べた、
どういうこと、?
私が掴めばいい、?
私のこと別に好きじゃないくせに、
手繋いでいいの、?
急に君が、私の腕を掴んで走り出した、
手を合わせることは出来なかったけど それでも
君の身体に触れているというこの状況が私をどうも狂わせる。
雨のせいで、シャツが透けてる
少し妖艶な君に
またひとつ私の心が堕ちる音がした。
そう言って、シャツを見下ろし
私の顔をまた見て
片方の口角だけ上げた。
*
*
*
走っていたら途中、信号が赤になり、同時に足を止めた。
走ると鼓動が早くなるけど
余計に倍のスピードでドキドキしている
きっと今、信号の赤より顔が赤になってる
信号のカウントダウンが遅刻しそうな時みたいに
遅く感じる。
そんなことを考えていたら、
信号が青になった。
目を合わせないままつぶやく君は、
私の腕を離して、手を繋いで走り出した。
恋人繋ぎじゃない、
だって君には相手がいるから。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。