皆の視線がジョシュアに注がれる。
ジョシュアは心なしか焦っているように見えて、
この大事な時に個人的な感情を優先しようと
してしまったことを少し恥じた。
けれど、
スンチョルの言葉に皆が頷く。
ジョシュアも内心どう思ったかは
分からないけれど、「そういうことなら…」
と頷いた。
ジョンハンが何度かけても
あなたには繋がらないらしい。
僕らのことはもう、彼女の耳に
入っているんだろうか…?
皆、黙ってジョンハンの声に耳を傾けている。
あなたがそこにいると聞いて
僕の心臓がドクンと波打つ。
皆も目を見開いて顔を見合わせる。
あなたの困惑した声が
スマホから漏れ聞こえてくる。
無理もない。
突然急用だからそこにいろとだけ伝えれば
何のことやらわかるはずもないんだから。
小声でジョンハンの話を遮ろうとしたけれど
制されてしまう。
別に塞ぎ込んでなんかいないのに。
なんでそんな言い方…。
ジョンハンはすぐ行くと行ったけれど、
誰が行くのか伝えなかった。
電話を切ったジョンハンに苦言を言うと
ジョンハンは飄々とした顔で言った。
僕が承諾する間もなく
お膳立てが出来上がってしまった。
こうなったら乗りかかった船だ。
結果はどうあれ、せっかくだから
僕の気持ちを伝えるだけ伝えて来よう。
すっかり全てを悟ったスニョンの
温かい一言に背中を押されて、僕は立ち上がった。
それにつられるように皆もなんとなく
立ち上がったり、雑談を始めたりする。
その空気に乗じて宿舎を出ようとすると、
「ジュナ」と後ろから声をかけられる。
振り返ると後を追ってきていたのは
ジョシュアだった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。