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第29話

*25
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2026/01/10 02:00 更新










リビングでは、それぞれが思い思いに時間を潰していた。



青組は外出中。
シャークんとBroooockはテレビの前を陣取り、
コントローラー両手にゲームへ没頭している。

キッチンからは、きりやんとカノンが晩飯の準備をする音と、楽しげな会話が聞こえてきた。

その中心を避けるように、
ルトは床にごろりと寝転がる。

天井を眺めたまま欠伸をした、そのときだった。



───ブォォン



掃除機の低い音が近づいてくる。
そして、その音はルトの真横でぴたりと止まった。



ルーザ
ルーザ
どけ。




見下ろしていたのは、ルーザだった。
感情の起伏を感じさせない、いつもの平坦な声。



ルト
ルト
ド直球で草…。




ルトはそう言いながらも動かず、
むしろそのまま目を閉じる。

数秒後、再び掃除機の音が鳴った。



ルト
ルト
うおおぉあああああああ!!!




腹のあたりを吸い込まれそうになり、
ルトは飛び起きる。



ルーザ
ルーザ
どけ。
ルト
ルト
はい…




観念したようにソファへ移動すると、
ルトはしわくちゃになった服を伸ばしながら、
ひどく悲しそうな顔をした。

ルーザは一つため息をつき、
何事もなかったかのように掃除を再開する。



だが、数歩進んだところで、
また掃除機が何かにぶつかった。

顔を上げると、そこに立っていたのはスマイルだった。



ルーザ
ルーザ
……どいてくれません?
 
スマイル
…あぁ。




少しだけ間を置いてそれだけ答え、
スマイルは静かにソファへ移る。

ルーザはまた何事もなかったかのように動き続け、
スマイルも静かに座っていた。



ルト
ルト
…なんかさぁ、あの2人って仲悪い?




隣で見ていたレイが、少し考えるように首を傾げた。



レイ
レイ
仲悪いっていうか、ルーザが一方的に
嫌ってるっていうか。
ルト
ルト
あーね。




ルトは小さく笑いながらも、視線は二人から離さない。



ルト
ルト
どっちにしろ、コレは主従関係として
あまりよろしくないですなぁ。
レイ
レイ
ですな。




レイはそう答えながら、
どこか困ったような表情を浮かべる。



レイ
レイ
なーんか2人が仲良くなれる
イベント発生しないかな。




レイが項垂れると同時に、
玄関から「ただいまー」と聞こえてくる。

ガサガサとビニール袋が揺れる音が遠くに響いていた。



Nakamu
ねー福引で遊園地のチケット当たった!




そう言いながら2枚の紙切れをヒラヒラと掲げる。

ルトとレイは思わず顔を見合せた。



ルト
ルト
イベント発生したよ!!?
レイ
レイ
言えば叶うもんだね。




きんとき
でもペアチケットでさ、
2人しか行けないらしいんだよね。
きんとき
誰か欲しいなら貰ってよ。




きんときの言葉を聞いたルトの行動は早かった。

一直線に特定の2人の元へ行き───



ルト
ルト
スマイルさんとルーザが行きたいって。




2人の手を無理やり挙げた。



ルーザ
ルーザ
は??
スマイル
……?




ルーザの低い声とスマイルの間の抜けた顔に
視線が集まる。



カノン
カノン
そんなこと一言も言ってないだろ。
カノン
カノン
ちゃんと2人の意見も聞いて、
それを尊重してあげないとな?
 
ルト
ルト
えぇ〜、だってさぁ…




ルトは親指で二人を指しながら、
あっけらかんと答えた。



ルト
ルト
ルーザもスマイルさんもなんか幸薄そう。
ルト
ルト
人生楽しんでる感じしない!
 
Broooock
あはっ!ひどい言われよう!
 
ルト
ルト
だからこそ、1回くらい何も考えずに
楽しんで来なさいよって話!ね?




ルトは「察しろ」と言わんばかりにウインクをする。



カノン
カノン
(強引だなぁ…まあ、
これも彼女なりの気遣いなのかな?)
 
スマイル
行くか。




スマイルは、静かに言った。
チケットを1枚手に取り、穏やかに続ける。



スマイル
せっかくだし?
 
ルーザ
ルーザ
えーー……




ルーザは肩を落として明らさまに嫌な顔をした。

ルトはルーザの肩に腕を回し、豪快に笑う。



ルト
ルト
おーい!後はあんたがついてくだけだよ?
ルト
ルト
ご主人が行くって言ってんだから、
それに従わないと〜。
ルーザ
ルーザ
いや、だとしても行くつもり無ェし…
ルト
ルト
じ、じゃあ…1日めいっぱい楽しむ!
って任務なら!?




強引に説得し続けるルト。

ルーザは助けを求めようとカノンの方を見るが、
カノンは目を逸らして晩飯の準備に戻る。

そんな彼女らに痺れを切らしたのか、
ルーザはため息をついてブツブツ応えた。



ルーザ
ルーザ
…まあ、任務って言うなら…?
仕方ないですケド…行きます。




その言葉にルトとレイはまた顔を見合わせる。



ルト
ルト
行くって言った!行くって言った!
レイ
レイ
もう明日明日!!明日行って!
カノン
カノン
急かすなって。




こうして、
“善意という名の余計なお世話”によって、
スマイルとルーザの遊園地行きは決定した。













あけおめ。
wt来週で10周年でやばい。

ウッフ〜〜ン❤️
ド新規が古参面して涙💧‬しちゃうわよォ〜ん❓




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