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第23話

葉月が不機嫌!
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2024/05/12 11:24
沖田seid
最近葉月の機嫌が悪い。
理由に思い当たる節がなく、俺達は頭を抱えていた。
山崎
どうしてですかね?
沖田
もう直接聞けば良くねぇかぃ?
土方
お前…そんな事して余計不機嫌になったらどうすんだよ。
モブ
……じゃあ、俺等がさり気なく葉月さんに聞いてきましょうか?
近くにいた隊員がそう言った。
土方
…じゃ頼むわ。
良いか?絶対にバレるなよ?
モブ
わ、分かってますって。汗
そして、その隊員は葉月を探しに行った。
沖田
……
近藤
何だ総悟?
もしかして、心配なのか?
沖田
!……まぁ、そんなとこでさぁ。
いつも元気に笑う葉月が最近は全く笑わねぇ。そりゃあ心配になりまさぁ。
土方
……心配しなくとも、今はそうなだけだ。
暫くすれば戻るだろ。
近藤
そうだな!
その時…
モブ
ギャァァァ!涙
土方
?!な、何だ!
近藤
行ってみよう!
山崎
は、はい!
現場へ向かうと、怯える隊員と怒り狂う葉月、葉月を抑える隊員の姿があった。
あまりの情報量で理解できずにいると、一人の隊員が状況を説明してきた。
モブ
俺等が葉月さんを探していたら、資料倉庫の中から葉月さんと、その隊員たちが言い合いをしていて、その言い合いがヒートアップしてこうなりました。
近藤
そ、そうか。
山崎
は、葉月ちゃん!
一旦落ち着いて!
沖田
葉月!何をそんなに怒ってるんでさぁ!
葉月
葉月
止めないでください!もううんざりなんです!私、この人達の土方さんや沖田さん、山崎さんの悪口を2週間ほど前から聞かされたんです!
モブ
おい!言うなって!
葉月
葉月
いいえ!言わせてもらいます!
私はもう怒りました!そうやって、人の悪口を言いまくる人なんて、警察官をやっている資格なんてありません!そんなんだから、いつまで経っても出世できないんでしょう?!
モブ
ブチッ💢散々言いやがって、このクソアマ!
そう言って、モブ隊員は葉月を殴った。
殴られた衝撃で、葉月は倒れてしまった。
土方
!お前、何やってんだ!怒
モブ
ハッ笑
コイツが悪いんですよ!女ごときが調子乗るから悪いんですよ!
近藤
葉月ちゃん!
おいしっかり!
葉月
葉月
ウッ…
山崎
!だ、大丈夫?!…じゃないか、早く医務室に!
葉月
葉月
ま…待ってください!
医務室に行く前に、この人にもう一言言いたいです。
葉月
葉月
クッ…
葉月は全身痛いだろうに、体をゆっくりと起こした。顔はパンパンに腫れていた。
モブ
ハハッ!笑
顔が原型とどめてねぇや笑
土方
〜ッ!
お前まじでいい加減に!
葉月
葉月
私は…確かに言い過ぎたかもしれません……ですが…私が事実を言ったのにも…変わりありません…
葉月は、意識が朦朧としてきたのだろう。
体がフラフラしていた。
葉月
葉月
私は、ただ……許せなかった。
…あんなに頑張っている土方さんをうざいマヨラーニコチン中毒って言ったり、沖田さんをただの役立たずのドS野郎って言ったり、山崎さんを任務を失敗するしか能が無いジミな野郎って言ったり、
モブ
……
葉月
葉月
何で?同じ仲間なのに、皆同じ警察官の仲間なのに、なんで……そんな事……言うんですか………貴方は知らないかもしれませんが、土方さんは…鬼の副長って言われながらも、、、良い成果を出した人にはちゃんと優しくしてくれる。
葉月
葉月
沖田さんは……お仕事をサボっていても、その後しっかり休んだ分の鍛錬や仕事をしてるし、部下の人にも時々ですが…ウグッ、、、さ、差し入れなどを上げたりしてる。
葉月
葉月
山崎さんは、監視のお仕事と書類などのお仕事……鍛錬までやって…それで加え、私や近藤さん、土方さんに沖田さん、色んな人に………き、、、気配りをしているんです。
土方
葉月……
山崎
葉月ちゃん涙
沖田
……ズビッ
葉月
葉月
ど、、、どうですか?…貴方が毎回悪く言っている人は、こんなに頑張っているんです……ここまで聞いて…まだ同じ、、、、こと、が……バタンッ
近藤
あぁ葉月ちゃん!
トシ!早く葉月ちゃんを医務室に!
土方
分かった!
葉月は話し終える前に倒れてしまった。
当然だ、平隊員とはいえ、体力は一般人の倍はある。俺等は、葉月を医務室へ連れて行き、医務員に見てもらった。
医師
……これは、、、頬の内側が内出血していますね。そせて、目にもあたったのでしょう。眼の表皮が軽く傷ついています。
山崎
は、葉月ちゃんは、大丈夫なんですよね?!
医師
心配いりません。
今は、強い痛みを受けた上で無理して立ち上がったから体がついて行けなかったのでしょう。時期に意識が戻りますよ。
土方
良かった……
沖田
……
俺は、葉月の頬をなでた。
最近不機嫌だった原因が、まさか俺等に対する悪口が原因だったなんて…
沖田
…葉月の馬鹿野郎。ギュゥ
俺は、葉月を抱きしめてそう言った。
山崎
隊長…
葉月
葉月
ンッ……ここ…は?
沖田
バッ!葉月!
大丈夫か?痛いところは?
葉月
葉月
だ…大丈夫…です。
土方
…大丈夫じゃねえだろ。
そんな傷で。
山崎
……葉月ちゃん。
葉月
葉月
?なんですか?
山崎
ありがとう。
山崎は、葉月にそう言った。
葉月はキョトンとしていた。
土方
俺からも、ありがとうな。
沖田
俺も、ありがとう。
葉月
葉月
えぇ?!
な、何がですか?
土方
俺等は、葉月が最近機嫌が悪い事に気づいていたんだ。
山崎
そして、その原因がまさかの俺等の悪口だったから、
沖田
俺等は立場上、悪口を言われても仕方なかった。でもな、さっきの葉月の言っていた事を聞いて…俺等を、そんな風に思ってくれて、俺等のことを見ていてくれて…
土方
ありがとう。(同時)
山崎
ありがとう。(同時)
沖田
ありがとう。(同時)
葉月
葉月
!……当たり前ですよ!
私は…仲間の悪口を黙って見逃すほど、心は広くないので涙
土方
おい笑
何笑ってんだ?ワシャワシャ
葉月
葉月
な…泣いてないです!ズビッ
沖田
泣いてんじゃねぇかぃ。
葉月
葉月
そういう皆さんも泣いてます!涙
山崎
アハハ笑
いや、何か嬉しくってね。
〜終わり〜
※因みに、今回のはリア友リクエストです!

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