ウサギさんに言われたところに行ってみるときれいな川があった
かすかにせせらぎが聞こえる
覗いてみると自分の顔が写った
やっぱりなんとも言えない顔をしてた
ドンと何かがぶつかってきた
えっと持った瞬間川に落ちた
こぽりと肺から出てくるきれいな空気に登っていった
その音はとてもきれいに感じた
どんどんと深い深い川の中に引きずり込まれた
水の中から診るきれいな空が水面が揺らいでた
その様子がとても幻想的に見えた
「お……がいて!!!早…浮か……!!!ねえ……ままだと………けだか…早く!!!」
ウサギさんがこちらに語りかけてきてる
水のせいか声がこもって聞こえた
どんどん沈んでいく
それに比例するかのように意識も沈んでいった
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さあさあとせせらぎが聞こえる
聞いてるとかすかに涼しさを感じる
後ろで皆が騒いでいる声が聞こえた
初めての川遊びで気分が上がっているんだろう
その時誰かが足を滑らしてコケたせいでぶつかってしまった
ドボンとそのままおちてしまった
本当に?
ぼくはあれ?
…思い出せない
なんでぼくは川に落ちたんだっけ?
どうして
ぼくは
沈んでいく中で誰かが笑っていた
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ゴボッ
ゴホッゴホッ
「大丈夫?」
どうやらウサギさんが助けてくれたみたいだった
ウサギさんは色々と心配して聞いてくれたけどぼくはなんで川に落ちたかが気になっていた
どうして?
ぼくは誰かにぶつかったんじゃないの?
でも
でも
なにか喉につっかかりを覚えた
全身はびしょびしょに濡れていた
そよ風が寒く感じた
深く呼吸をするとヒューヒューと嫌な音が聞こえた
思い出した
ぼくは喘息だったんだ
だからお母さんに
あれ?
お母さんに何されたっけ
やっぱり思い出せない
そして嫌なことを自覚してしまった
ぼくは色々なことを忘れてしまっているということを
そんな事を考えている間にも発作は酷くなる
心配なのかちょこちょことウサギさんが周りを走っている
苦しすぎて生理的な涙が出てくる
息ができない
寒い
寒い
寒い
寒い
寒い
サムイ
サムイ
サムイ
サムイ
サムイ
サムイ
サムイ
サムイ
ウサギさんがこちらに寄り添ってきた
ほんのり温かった
ほんのり温かった
そのお陰かどうか分からなけど少しずつ呼吸が楽になってきた
「落ち着いた?」
コクリと頷いた
涙目になりながら
背中を擦ろうとしたのか頭を擦り付けてきた
だんだん落ち着いた
ウサギさんが吸入器を口に咥えて持ってきた
念の為吸入器を使った
そうするとなおさら呼吸が楽になった
疲れてしまったのか眠くなってしまった
ウサギさんが枕の代わりになってくれた
その時掛け布団を持ってきてくれたので温かいままで寝れた
そのうち眠気がおそってきた
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「あんたなんて産まなきゃ良かった」
「持病持ちなんて聞いてない」
「あんたお金かかるし最悪」
そう言って殴ったり蹴ったりしてきた
ぼくはその時なんて言ってたっけ
自分でも不思議なくらい落ち着いていた
何処か他人事のように感じていたのだ
自分のことなのにね
「早く死ねよあんたのせいで結婚もできないじゃない」
何回も何回も死ねを連呼をした
そして
「あんたなんてろくな大人になれない」
そう言って一生解けない”ノロイ”をかけた
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汗を大量にかいていた
大丈夫かな
解けないノロイを早く解けるといいね











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!