ある日の朝
ガッッ💥
週に何度か行われるコイツらの会合。
今日は俺も同行する日らしい。
いつもは賞金首とか、次の襲撃場所はとか、
本当にどうでもいいこと話し合ってるのに。
また、、殴られたくはない。
女性らしい仕草で移動し、純白の
ウエディングドレスみたいなワンピースに着替える。
鏡の前に立ち、もう男とは思えないほど
体型を絞った自分の姿も、見慣れてしまった。
もっと豪快に笑いたい。
ズボンを履いて、走り回りたい。
俺くらいの歳の子供がみんな行ってる『学校』、、
憧れるなぁ、、、。
勉強して、部活して、放課後遊びに行って。
全部、使用人に聞いた話だ。
見たことない。一度でいいから、見るだけでいい。
ドレス着て、部屋の中で読書。
俺を所有してる組織が用意した娯楽は
捕えられてから5年も経たずにやり尽くした。
俺はもう、籠の中の鳥だ。
助かることはない。
この組織の若頭のこの男、、
本名は知らないが、みなから『サクマ』と呼ばれている
表では『社員思いの大手企業の次期社長』らしい
そんな男の美人養子、、それが俺。
ヒュッ🗡️
目にも止まらぬ剣裁き、、。
剣豪と呼ばれる意味がよくわかった
斬られた男の体から溢れた血が、俺の白いワンピースを
紅く染めていく。。。
朝、殴られた頬の痛みを思い出す。
バレていたのか。
小虎というのは、俺の仮名だ。
この男に勝手に呼ばれているだけで、名乗りは一生しない。
俺には、俺の名前があるんだ、、
名前まで好き勝手させるものか。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!