「っ…ぐ……ぅ゛…ッ」
僕は、こんなにも君を愛しているのに。
「っ゛…や゛めっ……ぁ゛…」
どうしてそんなに、苦しそうな顔をするの?
ギリギリと、伸びきった爪が首に傷をつける。
手を離した。
「っはぁッ、!げほっ、ごほっ、ッぅえ…っ、」
肩で大きく息をして、心臓の辺りを強く掴む。
そして、もう一度。
「っ、!ぅ゛……が…」
バクバクと心臓が早鐘を打つ。薄く開いた唇から唾液が垂れた。
視界が歪んで、君の赤く染まった顔がぼやける。頬を伝う熱いものが涙だと理解するまでに時間がかかった。
「っはー…ぁ゛…っ」
だんだん反応が鈍くなっていく。抵抗しようと掴んでいた腕も、今となっては力なく床に垂れている。
どうしてこうなってしまったんだろう。以前までは平和で穏やかな、どこにでもいる恋人同士だったのに。
だけど、君が今こうなっているのは僕のせいだ。
君という素敵な恋人がいるのにもかかわらず、つい他の人と2人きりで話してしまったから。
今さら後悔しても、もう遅い。
さらに強く、強く首が締まっていく。
やがて、“ 僕 ” は、意識を失った。
__end.












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。