第10話

第8話 手を繋いで袋を持つ
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2023/03/27 21:00 更新
お昼ご飯も各自に終わり、また午後の練習が始まる



私はあと1時間ほどで合宿で食べる食材などを買いに行かなきゃ行けないため、

他の仕事をしながらも及川さんに着いてきてもらう人を決めて欲しいと頼んだ












「んー!そろそろ及川さんのとこ行くかー」






ガラガラ




「及川さーん」





ヒュっ








体育館のドアを開けた瞬間、向こうからボールが勢いよく飛んでくる














何故かスローモーションに見えて、不思議な感覚がした














あ、やばい












避けられない











そう思い、勢いよく目を瞑る







矢「ッ!あなた!!!」






その瞬間「ダンッ」という重みのある音が私の目の前で聞こえた








目を開けると矢巾の腕が私の顔の前にある





「や、矢巾ッ!!」



矢「ってぇー、あなた大丈夫か!?」





自分のことより私のことを先に心配してくれてる…



やっぱり私はいい"友達"を持ったなと思いながらも、矢巾の腕は赤くなっている





国「先輩っ、!すみません、ちゃんと周りを見てなくて、」


ボールをうった国見が駆け寄り、私に向かって言う




「矢巾、とりあえず手当しよッ」


矢「大丈夫大丈夫!笑、こんなんで手当したら試合中大怪我してるって」




矢「……それよりお前が無事で良かったよ」





国「…………」




「……」

「…ありがとう、助けてくれて」



「国見も、ごめんね私が急に入ってきちゃったから」






国「いえ、」






そういい、及川さんが近寄ってくる



及「全くー気をつけてよ!」


及「あ!あなたちゃん、そろそろ買い出しでしょ!」




及「こっち人数足りてっから、矢巾と国見連れてきなよ!荷物持ち」




そうして、場のフォローをしてくれた及川さんの提案で、買い出しはこの3人で行くことに決まった







「分かりました。じゃあ2人とも、荷物持ちよろしくね!あと40分後くらいに出るからそれまでに準備しといて!」












「よし!じゃあそろそろ行こっか!」



矢「うん、……てかさ、」



「なに?」


矢「お前エコバッグ大きくね?」



「あと四つありまっせ」


矢「まじか」





国「あの、イチャイチャしないでください」









出発そして到着





施設から少し距離はあるものの、品数な豊富な業務スーパーはなんとも私たちのために作られたのかと思うほどの量の食材があった





「おぉ、すっご」


矢「お前もう道迷うなよ…」


「ごめんて」




来る途中で道に迷ったが、国見のおかげで何とかたどり着けた




そして私は事前にメモしてきた紙を2人に渡す





「じゃっ!手分けして集めてまたレジの前集合ね!結構量多いからまぁざっと40分後くらいに集合ね!」




そして私たちは手分けして食材を探す







この広い業務スーパーだと案外買い物中に2人をみかけることがなかった




「あ、国見」




前言撤回、見ました





国「あなた先輩、俺もう終わったんですけど、あなた先輩は…」



「はやいね!私まだまだあるよー泣」




国「じゃあ着いてきます」


「ありがとう泣」



そうして国見と私は一緒に買い物をすることになった




だけど、私の方向音痴が出て、なかなか広いスーパーでは商品を見つけられなくて、






多分呆れちゃった国見が私の手を引いて案内してくれた





国「あなた先輩、こっちです」




前を向いて私の手を引いてる国見、なんだか少し照れくさくなった




「……//」




国見の耳も心做しか赤くなっているように見えた













そうして私たちは買い物を終え施設に帰る





「おんもっ、……」



矢「持とうか?」



帰り道、荷物は案外重くて、もう1人くらい着いてきてもらっても良かったなと思った




「いや、大丈夫。ありがとう…」


腕がプルプルする




矢巾はすかさず袋の片方を私の手から奪った




「あ、ちょ…!」





矢「………このくらいならいいだろ」






この状況、後ろの国見から見たら、ただ本当にイチャイチャしてるだけのカップル





やめて欲しいとは、思わないけど誤解はされたくない




でもこれは矢巾の優しさだから、今は何も言わない








やっぱり恥ずかしくなり自分で全て持ち、少し小走りした



「…///ッ、2人とも!ほら急いで!!」





前を歩きながらも後ろを振り返り笑顔で伝える




温度差やばい




諦めて私は前を向いて歩いた











一方その頃の2人



矢巾side



矢(離された、離された…離された…)



国「矢巾先輩」




頑張って距離を縮めようとした結果あなたに避けられて落ち込んでいた時、国見に声をかけられた












国「先輩ってあなた先輩のこと好きですよね」














急な爆弾発言に一瞬思考が停止する







矢「はッ、?」




何が言いたいんだよ…






国「俺もあなた先輩のことが大好きです」





真剣な顔をして、まるでこれから宣戦布告するような顔をする





矢「……」







薄々気づいてた




国見が、もしかしたらってことを













国「俺、負けませんから」











好きな人はなんとしてでも手に入れたい









俺とあいつの思考が一緒の時があるなら、きっとそれはこの時だ






矢「………」




国「じゃあ、それだけです」









帰り道に言うことにしては、重すぎると自分で思ってしまう









どんどん追い込まれていく自分に嫌気がさした




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