そう言い、警察官はご主人様を連れて行った。
緊張が解けて、その場にへなへなと倒れ込んでしまった。
フラッ……
立ち上がろうとしたが、力が上手く入らなくて、立てなかった。
そう言いひょいっと持ち上げられてしまった。
佐久間さんは何かを察してくれたらしく、静かにしてくれた。
佐久間side
……家に帰ってきた3人の様子がおかしい。
……とりあえず、照に言われた通り、下にみんなを集めた
あなたは阿部ちゃんと照に挟まれて座っている
少し震えてる気がする……
大丈夫かな……
でも、その理由はすぐにわかった。
───え?
みんな驚いているけど、口には出さない。
阿部ちゃんがあなたをあやしている。
当たり前だ。
……可哀想。いや、可哀想なんてものじゃない。
前までのあなたに戻っちゃってる。
ひたすら謝って、許しを求めて……
親……って言うか、俺はあいつらを両親とは認めていない。
血が繋がってるだけの、他人だと思ってる。
俺らの方が、よっぽど家族だ。
え?
え!?
およよ?
阿部ちゃん今漢字でうるさいって言ったね?
ってか、漢字だとそう書くんだ((
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。