廊下に張り出されていたクラス発表の中に、
自分の名前を黙々と探す。
その張り紙は共通語で書かれていて、
私は東方の出身なので
読み取るのに少し時間がかかる。
この学園には世界各国から生徒たちが集まってくる。
全員がわかるように共通語が使われているのだ。
髪色や目の色等から見るに、
シルク達も東方の出身だろう。
みんなも見つけるのに手間取っているに違いないと
私が勝手に考えていると、モトキが
人混みを掻き分けてこちらにやって来た。
私が眉間に皺を寄せて文章を再び読み始めるのを見て
モトキが続けて口を開いた。
彼はそんな曖昧な答えをしてから
「お、あった」と声を上げた。
モトキはそう言って、
私よりも一足先に人混みの中へ消えていった。
話せば長くなるってそんなに複雑なのだろうか。
たかが出身の話なのに。
私は疑問に思いながらも
モトキが戻って行った方向に足を進めた。
なんとか人混みの中を進んでいくと、
やっとみんなの姿が見えてきた。
小柄だとこういう時に見失われがちだ。
案の定、7人ともこちらから声を掛けるまで
私の存在に気が付かなかった。
人混みから這う這うの体で出てきた私に、
1番最初に気づいたのはぺけたんだった。
同じクラスだったマサイ達と挨拶を交わす。
聞く話によると、通常授業はクラスごとだが
薬学や古代魔法等の特別授業は
3クラスずつ合同でやるらしい。
A組にはシルク、マサイ、ダーマ、あなたの下の名前
B組にはぺけたん、ザカオ
C組にはンダホとモトキがいる。
クラスはFまであって、A、B、Cで合同。
D、E、Fが合同。という感じらしい。
「楽しみだぁ」と、恋する乙女のように
キラキラと目を輝かせながらンダホが言う。
そんな様子にほのぼのとしながら、
自分もこれからの学園生活に思いを馳せた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。