白布賢二郎side
あなたさんに初めて会ったのは俺が小学生の時だった。
家族で外出した時に迷子になった俺を助けてくれたのがあなたさんだった。
俺はその時ただ怖くて寂しくて、何もできなかったけど
眩しいくらいの笑顔で手を繋いで一緒に両親を探してくれたあなたさんは
紛れもなく俺の憧れだった。
中学を卒業してすぐの頃に家の近くであなたさんを見つけた時、これは絶対運命なんだと思った。
ただの偶然だとしても、運命だと思いたかった。
小学生の時の記憶は全然ないけど、あなたさんとの記憶は昨日のことのように覚えているから。
彼女のことを忘れられない、忘れたくない。
俺、頑張るって決めたから。
一生懸命アピールするから。
またあの笑顔、俺に向けてね。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!