仕事の休憩中。
合同任務で部隊が一緒になった長尾にそう聞いた。
うーん……帰りづらい……
その後長尾に愛用の薙刀を投げつけたのはまた別の話
全然研究に没頭できなかった……
研究職の僕と部隊で活躍するあなたさんはなかなか仕事が被ることはない。
だからこそ長尾にあなたさんに何かあったときは頼んである。
でも、やっぱり心配なものは心配で。
腕の傷もせめて教えて欲しかった。
強く言ってしまったけど、本当はこんなに近くにいておいて何もできない自分に腹が立っているだけなんだ。
置き手紙とか置かれてたら甲斐田もう立ち直れない…!!
そう思っていると、スマホにいくつかの通知が届いた。
『モンブラン』
『一緒に食べたいので』
『早めに帰ってきてくれると嬉しい』
なんかもう何も考えられないくらい必死に走って
仕事の疲れなんかも吹っ飛ぶくらい君に会いたくて
玄関を開けると炒め物の音がしたから、恐る恐る顔を覗かせると当たり前だけどキッチンにあなたさんがいた。
ぎこちなく挨拶する彼女を思わず抱き締めてしまう。
戸惑う彼女は急いで鍋の火を止めた後、「え……と」
と口籠もっていた。
彼女は僕の腕の中でボソッと呟く
何作ってたのと聞けば、シチューの具材を炒めてたとのこと。一緒に作りたくて、僕も隣に立っては作業をする。
あなたさんの発言が可愛すぎてまたしばらく抱きしめてたのは別の話。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!